自動車・同付属品製造業
5〜10Kgの完成品箱について、完成品シュートと倉庫の置き台間の6m×18mの範囲を(図2)、1日平均336回手で持ち運ぶ作業があり足腰に負担の大きい作業であった。完成品シュートと倉庫の置き台の高さが異なるため(図1)、一般的な搬送台車の採用では解決することはできない。しかしながら当該作業を女性も行うようになり、完成品箱を手で持ち上げることなく搬送できる方法を検討することとした。
載せ位置の高さを変えることができる搬送台車を考案し、高さの異なる完成品シュートと倉庫の置き台のそれぞれの高さへ対応させることができた。更に、荷の載せ台をスライドレールとするとともに、倉庫側へ投入する際には若干の傾斜を付けることで、荷を降ろす際に手で押し出すことなく自重で荷の投入を可能なものとした。
搬送台車の操作手順
- ① 台車を完成品シュートへ接続する。
- ② 載せ台を図4の位置へ移動する。
- ③ 荷を完成品シュートからスライドさせて台車へ載せる。
- ④ 載せ台を図3の位置(運搬時の位置)へ移動する。
- ⑤ 台車を倉庫の置き台まで押して運搬する。
- ⑥ 台車を倉庫の置き台へ接続する。
- ⑦ 載せ台を図5の位置へ移動する。
- ⑧ 荷が自重で倉庫の置き台へスライド投入される。
また、台車の搬送中に荷がスライドして落下しないためのストッパーが自動的に作動する仕組み、台車が完成品シュート、倉庫の置き台へ接続時に確実に接続する仕組みなどの安全に対する様々な工夫がされている。
手での荷の持ち運びがなくなり足腰への負担が大幅に軽減されたため、女性でも働きやすい環境となった。 動力(エネルギー)を使用することなく省エネで解決することができた。
平成19年2月〜3月
2万3千円/台
無し