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工夫・改善事例

圧延ロール表面洗浄、清掃台車

業種

製鉄・製鋼・圧延業

動機

当事業場では、レーザミラー鋼板を生産している。この鋼板は、表面にダル目と呼ばれる凸凹加工を行うため、鋼板を生産する圧延ロールの表面をレーザによりダル目加工を行う。

圧延ロールの表面加工は、加工前に表面の洗浄、清掃を行い、付着した汚れ、油分等を完全に除去してから行う。洗浄、清掃が不十分であったり、拭きムラがあるまま表面加工を行うと、ダル目の配列や形状が不揃いとなり、生産する鋼板の品質が低下する。

洗浄、清掃作業は、図1に示すように、レーザダル加工機に圧延ロールを取り付け、ロールをゆっくりと回転させて片方の手で洗浄液を表面に均一に塗布し、もう片方の空いている手に布切れを持って清掃を行っていた。そのため、作業者の体重が、回転している圧延ロールにかかり、巻き込まれるおそれがあった。

また、洗浄、清掃作業終了後行う圧延ロールの表面加工は、レーザ加工ヘッドが、圧延ロールに1.7mmまで近付くため、レーザダル加工機の周りには、安全柵を設置することができなかった。

内容

図2に示すような圧延ロール表面洗浄、清掃台車を考案した(写真1)。

この清掃台車は、レーザダル加工機の台についているレールに治って移動する台車で、図3に示すような構造になっている。

作業方法は次のとおりである。

  1. ① 台車の把手とロールの間に清掃用の布を取り付ける。
  2. ② 加工面に洗浄液をかけながら移動する。

これにより圧延ロール表面全体を洗浄、清掃する。

なお、フレームは、圧延ロール加工作業および圧延ロール乗せ替え作業に支障のない側へ開放するようになっている(写真2)。

効果

ロールの表面洗浄、清掃作業時に巻き込まれるおそれがなくなった。

期間

平成6年9月〜平成7年2月

費用

自職場での遊休品利用。手作り製作のため算出不能。

特許・実用新案申請の有無

無し

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