自動車・同付属品製造業
当社では、資材・設備予備部品を毎日300点ほど受け入れている。受入品は手押し台車を使用してそれぞれ棚に格納しているが、その際、次のような問題点があった。
- ① 受入品を検品後、台車に乗せて柵に格納することになるが、その際、台車を棚のほうへ向けるため、方向転換をする必要があった。そのためには、台車を一度後ろへ引き、それから棚のほうへ向けて押すため広いスペースが必要であった。また、作業者の動きに無駄があった(図)。
- ② 下段の品を取る際、作業姿勢が中腰になるため、台車の角に頭をぶつけることがあった。また、中腰作業なので腰痛の問題もあった(写真1)。
- ③ 台車自体の小回りが効かないため、台車を棚にぶつけることがあった。
そこで、動きに無駄のない、安全で使いやすい手押し台車を考案した。
テーブル開閉式2段積両方向手押し台車を考案した(写真2)。
この台車の特徴は、
- ① 車輪を全部で6輪とし、中央2輪は固定車輪、両側4輪は自在車輪とした。これにより前後どちら側から押しても同じ条件で台車を操作できるようにした。さらに、小回りができるようにした。
- ② 前後同じ機能を持つストッパーを取り付け、どちら側からでも固定、解除ができるようにした。
- ③ 上段の荷受け部を開閉式にすることにより、下段の荷も立ったまま取り出せるようにした(写真3)。
- 両方向から押すことのできる台車なので、台車を引く動きがなくなった。そのため、作業者の無駄な動きがなくなった。
- 下段の荷を取るための中腰作業がなくなったので、台車の角で頭をぶつけることがなくなった。また、作業姿勢が改善され、腰痛対策になった。
- 台車自体の小回りができるようになり、台車を棚にぶつけることがなくなった。
平成10年9月〜平成10年11月
1台当たり13,000円
無し