自動車・同付属品製造業
各種トランスファーの分解、組み付け作業時において、写真1のようにセットしたトランスファーが動き、手、指を挟まれそうになったり、力を入れたとき工具が外れたりという危険があった。また30〜35kgと重量物のため移動時、反転時には手や腕に負担がかかるという問題も抱えていた。
そこでトランスファーの確実な固定と反転機能を備えた治具を製作した。
この治具は写真2のように構成されており、下記の三つの大きな機構を備えている。
- ① 固定機構:アタッチメントはトランスファーの形状に合わせてセット可能。
- ② 反転機構:上板と下板の間にベアリングを設け360°反転可能。
- ③ スライド機構:下板両側にベアリング4個を設けスライド可能。
また治具へのセットの流れは下記のとおりである。
- ① 昇降台車にて治具上板にトランスファーをのせる。
- ② 治具アタッチメント部にトランスファーのボルトを利用しセット。
- ③ 上板を移動させ作業しやすい位置にサイドストッパーにて固定。
- ④ 固定ロックピン(2個所)にて反転防止を行いセット完了。
- 確実に固定された状態で作業できるため、指を挟む等のヒヤリ・ハットをなくすことができた。
- 無理な力のいる作業がなくなり手や指への負担が軽減できた。
- 経験の浅い作業者でも楽にかつ安全に作業できる。
- 形状の違うトランスファーでも使用でき汎用性がある。
平成6年6月〜7月
6,000円
無し