機械(精密機械を除く)器具製造業
刀具(ドリル、エンドミル)や部品の研削加工を両頭グラインダーを使用して行っている。レストとの間隙が広い場合、研削加工時において、小物、薄物部品等 の巻き込まれや、くい込まれによるワーク飛散、と石破損等の災害発生の危険性があった。また、グラインダーでのドレッシングは通常ブリックストーンによる ハンドドレッサーで行うが、と石の振れが出やすく、アンバランスによる振動が発生する等の問題もあり、作業者の経験と注意力に頼っていた。
この考案は、ツールレスト内部にコンパクトなドレス機能(レバー操作によるダイヤモンドドレッサーの左右往復機構)を組み込み、このドレス機能付きレスト 部、レスト送り作動部、ホルダー部から構成されている。レストとと石の間隙は、ドレッシングを行うことにより、レストが必然的に送りこまれるため、常に安 全な3mm以内に保たれる仕組みとなっている。
使用方法は次のとおりである。
- ① 図に示すようにツールレストとと石の間隙を規定の3mm以内に合わせ、ダイヤモンドドレッサーの先端部をと石外周面に合わせセットする。
- ② ドレッシング方法は、と石を回転させ、ロックノブを少しゆるめ、送りノブにてドレス量分切り込み、ドレスレバーを左右に操作して作業を行う。
この考案により、次のような効果を得た。
- レストとと石との間隙が常に3mm以内に保たれるため、部品のくい込まれによるワーク飛散、と石破損等の危険を防止することができた。
- 従来のハンドドレッシング方法からメカニカルドレッシング方法になり、と石外周の振れ等による振動発生の防止につながり、作業者の経験等に頼ることなくドレッシング作業ができるようになった。
- 振動の発生の防止によるグラインダーの損傷の低減と、メカニカルドレッシングによると石の性能維持にもつながった。
平成6年12月〜平成7年1月
25万円/1セット
有り