一般機械器具製造業
プラスチック射出成形機の箱型の制御品(W1,000×D350×H700mm)をローラーコンベア上で運搬する際、コンベアの末端からの荷の落下の危険性があり、とくにコンベアの回転時においては、重量がおよそ80kgの制御品が落ち、重大災害の恐れがあった。
このターン式コンベアによるラインの運搬方向を換える分離・連結の際、荷の落下防止をどのように実現するのかが最大の課題であった。
本考案の荷の落下防止装置は、各コンベアの末端部に取り付けられた井型のシャッター雄型と雌型の2種類で構成されている。この特徴は、2台のコンベアが直列になり雌雄一対になったとき、両方のシャッターの止め爪が下がり荷の運搬移動を可能にし、また双方のコンベアが離別したときにそれぞれのシャッターの止め爪がローラー面より12mmほど上がり、荷の落下防止をするところにある。
雄型と雌型のシャッターが作用し合う前の状態であり、両方のシャッターは上がったままになって荷の落下を防止している。ターン式コンベヤーをさらに回転させ、連結する直前になると雌型の凹部と雄型のピンが互いに作用し合って、雌型はA方向に、雄型はB方向に力をうけて、少しずつ両方のシャッターが下がっていく。最後までターン式コンベアを回転させ連結に至ると両方のシャッターは下がりきり、荷が運搬できる状態となる。
この考案により、シャッターの構造がシンプルで故障や停電等による影響がなく、確実に作動することから、作業者が安心して運搬できるようになった。
また、設備コスト面では導入コストを5分の1にすることができ、保守点検についても大幅に改善することができた。
平成2年9月〜10月
8,000円/組
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