重筋作業改善用機器を活用した改善事例 14
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製造業
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食品製造ライン用制御盤の組付作業

現在、食品の製造に関わるあらゆる製造機械とそれぞれが連結されるコンベアラインは制御化され無人化されつつある。そのための制御盤も大型化され、1面幅900mm奥行500mm高さ1,800mm重量300〜500kgにもなる。これに最大2000点以上の電装部品や延べ2,000mm以上の電線をほとんど1人の作業員で組み付けるため、全面完成までに3〜5日以上の日数がかかる。
- グラビティホイールコンベアを列車のレール状に並べて、制御盤を合板製の板(W700mm×L900mm×21mm)に乗せこれをコンベア上に乗せる。
- 制御板組付作業場所には、グラビティホイールコンベアの2列の間に低床式油圧リフトを設置。制御板を100〜700mmの間で上下移動させ任意の位置で停止することができる。
- 作業者用椅子を油圧リフト(600mm×800mmストローク1200mm)に固定、組付作業場所に設置する。
- 組付用部品やビス類はレベラーに乗せておく。
- (1) 制御盤はグラビティホイールコンベアに乗っているので、左右への移動ができる。
- (2) コンベアの中間の油圧リフトで200〜700mm上下できるので盤の下部の作業がやりやすくなった。
- (3) 油圧リフトに作業用椅子を取り付け、作業者がこの椅子に腰掛け、フットスイッチにて上昇下降の操作を行い、作業のしやすい位置で組付作業ができるようになった。
- (4) 部品はレベラーに乗せ荷重の変動でいつも同じ高さ約800mmの所に部品があるように設定することによって作業者が取りやすくなった。
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中央労働災害防止協会 健康快適推進部
kenko@jisha.or.jp