その他の鉄鋼業
当事業場では、製鉄時に発生した廃却鋼塊7t型を出荷しているが、クレーンでトレーラーへ積み込む際、玉掛け作業が必要である。廃却鋼塊7t型の玉掛け作業はバランスが取りにくく、さらに玉掛け時はワイヤーが移動するため位置決めが難しいという問題があった。
これまでは、両サイドからハーケンによりワイヤーの位置決めを行う2人作業(写真1)を行っており、本作業を行う場合は他班からの応援を要請していた。
最近は他班の応援も難しくなり、本作業自体も危険であることから、1人で安全な作業を行うことができないか検討を行った。
玉掛け作業時に1人で鋼塊にワイヤーの位置決めを容易に行うことができるワイヤー固定治具を考案した(写真2)。この治具を製作するときに考慮したのは、次の点である。
本治具を使用して玉掛けを行う際の手順は次のとおりである。(写真3)。
- ① クレーンのフックを鋼塊の中央部に降ろす。
- ② 玉掛けワイヤーをたるんだ状態で、鋼塊の両側へ掛ける。
- ③ ワイヤーと固定治具を鋼塊に密着させる。
- ④ 巻き上げを行う。
- 玉掛け作業が1名でできるようになった。
- 玉掛けワイヤーの位置決めが短時間で容易にできるようになった。
平成10年6月〜平成11年2月
約2万円/台
不明