製鉄・製鋼・圧延業
鋼の精錬工程において、取鍋精錬用浸漬管に付着した地金を取る作業は、以前はプロパントーチを使用して地金を細切れにし、バールにて除去するという作業をしていた。この暑熱重筋作業により火花が飛散し、やけどを負う等の危険や、また特に夏場におけるこの作業は身体を極度に疲労させるものであった。
そこで、この作業を簡便に行うことを目的として次のような装置を考案した。
付着した地金をプロパントーチ等を使用せずに取るために、浸漬管の寸法にあわせた金網付断熱シール材を装入セットし、その断熱シール材内面に耐火物を吹き付け、焼損防止を図るものである。また装置の上部周囲には地金飛散防止用鉄板を取り付け、吊り手部をあらかじめ3個所取り付けてある。
精錬後は付着した地金をその装置ごとクレーンにて一括して抜き取る。
この装置によりプロパントーチによる切断作業が大幅に減り、火傷災害を減らすことができた。また作業時間も、以前までは12時間かかっていたものが約2時間に短縮され、作業員の疲れも軽減された。
平成5年7月1日〜10月31日
220,000円
不明