セメント・同製品製造業
セメント製造工程における回転窯(ロータリーキルン)の炉内圧力は、焼成状態の良否に関係し、ひいてはクリンカーの品質、燃焼効率等にも大きく影響する。
そこで、回転窯内の圧力を常に正確に把握していなければならないが、炉壁に設けられた圧力検出穴はクリンカーが詰まり、炉内圧力のコントロールができなくなる。そのため炉内圧力検出部の詰まりを1日6回、定期的に除去する作業が必要になってくるが、回転窯の近くの放射温度は270度にもなり、また、炉内圧力の変動によって火炎が吹き出したり、粉じんが飛散するなど、炉内圧力検出部の詰まりの除去作業、周辺機器の点検等の作業は非常に危険で有害な作業である。
かつては、8mの高さまでタラップを昇り手作業で除去作業を行っていたが、高所作業の墜落防止のために1982年には足場を設けた。1989年からは、遠隔操作方式に改善したが、人力によりワイヤーロープを引っ張ったり緩めたりでは十分に除去できなかった。
炉内圧力検出部の固結物除去作業を人手をわずらわすことなく、すベて自動化し、定期的に除去できるよう改善した。
炉内圧力検出部に、自動的に作動する掃除棒を設置したもので、シリンダーの上下運動によるテコの原理を応用して作動させることができ、圧力検出管の内面および周辺に付着した固結物を定期的に除去し、払い落とすことができるものである。
- ① 炉壁および付着層が厚く、シリンダーの作動量のみでは完全に落とせないため、テコの原理を応用して、作動量を1.5倍にした。
- ② シリンダーおよび掃除棒の連結部分は余裕をもった構造とし、スムーズな作動を可能にした。
- ③ 掃除棒は焼損が激しいので、耐熱性のステンレス製とした。
- 暑熱な場所における作業がなくなった。
- 高所作業による墜落の危険性がなくなった。
- 粉じんの飛散がなくなり、作業環境が改善された。
- 火炎の吹き出しがなくなり、圧力検出部付近を安全に通行できるようになった。
平成2年11月〜平成3年6月
25万円
無し