自動車・同付属品製造業
自動車用点火配電器をはじめ、エンジン関係の各種センサの内部漏れを確認する作業があるが、従来は手作業で行っていたため腰や腕に相当の負担がかかっていた。その内容は、まず検査用のセンサ(ワークと呼ぶ)を圧漏れチェック容器本体へ取り付け、水槽へその容器を手で水没させてから、容器内へ9.9kg f/cm2の圧力をうけてワーク部の漏れ(気泡の有無)を確認するものであった。
この作業では、圧漏れチェック容器の重量が3kgほどあり水槽への投入、取り出し時に作業者は無理な姿勢となることから腰や腕に大きな負担がかかる。しかも水との接触のため、冬季など手が荒れることがあった。
当回転式リーク検査器は、加圧室と水槽が二層に分かれ、ワーク取り付け穴を通して各室が一体化されており、180度回転できる検査器である。
作業方法は、まず検査するワークをその取り付け穴にはめ込み、加圧室の蓋を閉じ、ロックした後、A点を中心にして検査器本体を180度回転させる。これにより反対側にあった水槽の水がワークの上にかぶり、瞬時にワークが水没状態になる。
次に、回転中心部から加圧室へ9.9kg f/cm2の圧縮空気を送り、水槽の窓からワークの漏れをチェックする。
リークの確認後、圧縮空気を止め検査器を元に回転させ、加圧室のふたをあけてワークを取り出し、作業終了とする。
- 3kgの容器の持ち運びがなくなり、また水槽へ触れることもなくなり、作業が楽になった。
- ワークの漏れの確認位置と作業者の目視位置が約30cm近付き、チェックがしやすくなった。
- 2個のワークを一度に検査できるようになり、作業性が大幅に向上した。
平成3年1月〜5月(5カ月間)
約16万円/台
無し