陸上貨物取扱業
当事業場では、コンテナ専用トレーラーにより、各種製品のコンテナ輸送を行っている。コンテナの扉の取手は、トラックがプラットホームに着くことを想定した高さ(1m)に取り付けられているため、トレーラーに積載された状態では、地上から2.3mの高さになる。
このため、プラットホーム以外の場所でのコンテナの扉の開閉作業は、一人の作業者が荷台とコンテナのすき間に爪先をかけて、助手が尻を押さえる形で行っていた(写真44)。このような作業では、作業者が扉の取手にぶら下がるような状態となり、扉が開いた途端、後方に転落したり、激突したりする等の危険性があり、災害や事故の発生が危惧されていた。
トレーラーの後部に取り付ける折りたたみ式のステップを製作した。
このステップは、旋回式の鋼製三角支持金具(2個1組)、140×50×3cmの木製足場板、外れ止め金具からなっている(図51)。2個の三角支持金具は、トレーラー後部の地上1mの高さに110cmの間隔をあけて、それぞれボルト3本で固定されている。
走行中、三角支持金具は折りたたんだ状態になっており(写真45)、コンテナ扉の開閉作業時には、これを直角に広げた上に(写真46)、トレーラー後部に収納してある足場板をのせ、外れ止め金具で固定し、ステップとする(写真47、48)。
ステップへの昇降には、市販の脚立を利用し、トレーラー中央部右側(運転手側)下部に脚立の収納棚を設けた(写真49)。
なお、この作業用ステップは、制限荷重300kgで設計されている。
- コンテナの開閉作業に伴う作業者の転落、激突等の危険性がなくなり、安全に作業できるようになった。
- トレーラーの後部にステップを取り付けたため、どこでも、一人で簡単に扉の開閉作業ができるようになった。
昭和62年3月〜5月
5万円(脚立代を含む、2組製作)
無し