一般機械器具製造業
重量製品(約170kg/チャージ)の自動搬送のために、空圧シリンダー(φ80×250mm)によるプッシャーならびにプーラー方式を採用し、搬送作業を行っている。
当初、空圧シリンダー制御用として、2方向電磁弁が取り付けられていたが、「非常停止」つまり「搬送途中で止める」ことができないために3方向電磁弁に変更した。
その後、搬送を休日に停止させておき、休み明けに自動運転を再開させたところ、プッシャーヘッドが急激にワークに当たる事態が発生した。これは搬送装置を 長時間(1日以上)にわたり停止させておくと、空圧シリンダー内のエアーが洩れて大気圧になってしまうためで、稼動初期には全くシリンダーのスピードコン トロールができなくなるということである(図47、48参照)。
そこで、災害の未燃防止をめざして、設備の改善を図ることとした。
- ① 一次改善
稼動初期、自動運転を開始する前に手動操作にて後退の信号を入れることにより、自動運転に切り替えてもシリンダーのスピードコントールができるようにした(図49参照)。 - ② 二次改善
一次改善後、初期の手動操作を忘れる事態が発生したために、シーケンサーソフトを変更し、稼動初期から自動運転でシリンダーのスピードコントロールができるようにした(図50、写真40〜43参照)。
- 装置を長期停止させた後でも、空圧シリンダーの急発進によって製品が飛散したり、打撲等の災害が発生する危険性がなくなり、安全に作業ができるようになった。
- バスケット・トレー等の部品の損傷がなくなった。
昭和63年3月1日〜31日
約4,000円(シーケンサーソフト変更に要した費用)
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