輸送用機械等製造業
他社において、フォークリフトの修理作業中、フォークが落下し、負傷災害が発生したという事例を聞き、自分たちの職場でも安全点検をした結果、同じように不安全な作業(図13)を行っていることがわかった。
そこで、作業中の安全を確保し、不安感を解消できないかと考えた。
まず、固定されているアウターマストに着目し、引っ掛け治具でインナーマストの落下と、フォークの落下を防止する方法を考案した。その結果、写真9のフォーク落下防止治具(重量2.1kg)と写真10のマスト落下防止治具(重量4.2kg)を製作した。
これらの治具の取り付け状況は、図14の通りであり、以下の手順で取り付ける。
- ① フォークを上昇させる(150cmほど)。
- ② フォーク落下防止治具を取り付ける。
- ③ フォークを上昇させる。
- ④ マスト上部にマスト落下防止治具をつり下げる。
- ⑤ マスト落下防止治具を前へ押しながらフォークを下降する。(写真11)
- ⑥ マスト落下防止治具が確実に取り付けられたことを確認する。(写真12)
- フォークやマストの落下がなくなったため、安心してマスト下部の修理作業ができるようになった。
- 着脱式の治具のため、屋外などホイストやチェーンブロックでつり上げることが困難な場所でも、安全に、速く、確実に取り付けることができる(1回あたりの脱着時間、2分間くらい)。
昭和62年12月〜昭和63年1月
1台あたり1,500円
無し