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調査研究情報

パワー・ハラスメントの実態に関する調査研究報告書

調査研究機関・研究者名
中央労働災害防止協会
委員長
  • 専修大学 経営学部教授 廣石 忠司
委 員
  • (株)クオレ・シー・キューブ 代表取締役  岡田 康子
  • 東京ガス(株)コミュニケーション支援室ヒューマニゼーション・トップバイザー  黒永 敬
  • 杏林大学 医学部教授  角田 透
  • 帝京平成大学教授(元ソニー(株)健康開発センター課長)  森崎 美奈子
内容

職場におけるパワー・ハラスメントにより、メンタル面への影響も話題にされているが、 パワー・ハラスメントの状況、メンタル面への影響、企業の認識・対応等の実情は明らかに されていないことから、その実情についてアンケート調査及び企業へのヒアリング調査を 行い取りまとめたものである。

(以下のアンケート調査は、東証1部上場企業を対象。回答企業の約6割が製造業、約7割が従業員1,000人以上。)

1 パワー・ハラスメント(以下「パワハラ」という。)の実態及びメンタル面への影響

  • [1] パワハラ又はこれに類似した問題は、約4割の企業で「発生している」又は「発生したことがある」(パワハラの定義については、5の(注)参照)。
  • [2] パワハラの発生が「ある」、「あった」企業の8割以上で、パワハラを受けた社員のうちある程度の者にメンタル面で何らかの問題が 生じている。

2 企業の認識

  • [1] 8割以上の企業がパワハラ対策を重要であると認識。
  • [2] パワハラが企業にもたらす損失(複数回答)としては、「社員の心の健康を害する」(約8割)、「職場風土を悪くする」(約8割) 等。
  • [3] パワハラ問題に取り組むことで派生する問題(複数回答)としては、「管理者が弱腰になる」(約6割)、「上司と部下との深いコミ ュニケーションが取れなくなる」(約5割)等。

3 企業の対応

  • [1] パワハラの防止活動(複数回答)としては、「パワハラ相談も受けられる窓口設置」(約3割)、「講演や研修を実施」(約2割)、 「就業規則や行動基準に盛り込んだ」(約2割)など。約3割の企業は 「特に行っていない」。
  • [2] 9割以上の企業がパワハラが発生した場合の相談窓口をもっており、 「人事相談窓口」が約7割で最も多い。
  • [3] パワハラ防止活動の効果については、「社員の認知度が高まった」 (約4割)、「相談してくる人が多くなった」(約2割)等である一方、 防止活動を比較的最近開始した企業が多く、「現状ではあまり効果は感じられない」企業も約4割。

4 行政への期待行政に期待することは、「防止ガイドラインの作成」(約6割)、 「自己診断などのツールの提供」(約5割)、「啓発教育」(約4割) など。

5 今後、パワハラの定義を明確にすること等が必要。

(注)今回の調査は、パワーハラスメントを、「職場において、職権 などの力関係を利用して、相手の人格や尊厳を侵害する言動を繰 り返し行い、精神的な苦痛を与えることにより、その人の働く環境を悪化させたり、あるいは雇用不安を与えること」と仮に定義 して実施。

目次
  1. 本調査の目的と調査方法
    1. 調査の目的
    2. 調査方法
    3. 委員会構成
  2. 調査研究結果のまとめ
  3. アンケート調査の概要
  4. アンケート回答結果
    1. 会社概要
    2. パワー・ハラスメントに関する実態について
    3. セクシュアル・ハラスメントについて
    4. 社内制度、方針について
    5. 職場の雰囲気について
    6. 3年前と比較した会社状況
    7. 行政への期待について
    8. 自由記述
  5. ヒアリング結果
    1. ヒアリング調査について
    2. ヒアリング調査結果概要
    3. 各社ヒアリング結果(A社〜K社)
  6. 資料
    1. アンケート用紙
    2. アンケート項目ごとの集計表
    3. パワハラ相談事例((株)クオレ・シー・キューブ)
発行年月
平成17年8月
備考
報告書をご希望の方は、中央労働災害防止協会外部リンクが開きますへお問い合わせください。

<ご利用する際の留意事項>

各年度に掲載されている報告書等の問い合わせ先等は、報告書等を作成した時のものです。

平成22年度までの調査研究情報は、厚生労働省の委託事業で掲載したものです。

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