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工夫・改善事例

砂利路整地装置

業種

自動車・同付属品製造業

動機

ABS(アンチロック・ブレーキシステム)の開発、評価を行っている。

試験中、整地作業者はコースの路肩で待機することとなる。その際、試験車が急ブレーキをかけるたびに砂ぼこりを全身に浴び、さらに小石が飛んで体に当たったり、目にほこりが入る場合もある。

また、整地作業は轍8本、長さ30m、幅6mの広範囲を人力で行っているため、①中腰姿勢での長時間作業により「腰痛になりそうだ」との声が全員から出ている、②トンボ(地ならし工具)を何回も引くことにより手に「まめ」ができる、③砂ぼこりの中、また夏暑く、冬寒い環境下での作業であることにより、肉体的、精神的に苦痛、といった問題があった。

そこで、早急に作業方法の改善に取り組むこととなった。

内容

①だれが行っても均一に整地できる、②試験時の砂利の深さを保つことができる、③軽量で持ち運びできる、ことを条件に、人力作業を廃止し、コース内に作業者が立ち入らなくても整地が可能な治具を製作した。それがこの砂利路整地装置であり、これを車両の後ろに取り付け、ドライバーがけん引して砂利路面の轍を均一に整地できるようになった。

昇降装置を設けたため、装置を装着したまま移動が可能であり、また、砂利を効率的にかく角度として、ブレードを進行方向に対して110°が最適となった。

さらに、この考案の特徴として、ブレードの偏り修正センサーとしてリミットスイッチを採用したことが挙げられる。

効果

  1. 作業者がコースに入ることがなく、小石が当たる、ほこりが目に入る等の問題が解消され、安全性が向上した。
  2. イライラ感や苦痛な作業が解消され、疲労が減少し、腰痛を防止することができた。
  3. 常にほこりの舞う中での作業、夏期暑く、冬期寒い気候下での苦痛な作業から解放され、大幅な環境改善を図ることができた。
  4. 整地作業者4〜5名がドライバー1名となり、大幅な工数低減となった。それにより、作業者は本来の実験測定業務に専念することができるようになった。

期間

平成7年3〜4月

費用

85,000円(部品代55,000円、材料代30,000円)

特許・実用新案申請の有無

無し

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