電気業
配電線の保守作業では、山間地等の傾斜地や軟弱地盤で、はしごを使用しなければ作業ができない現場がある。
傾斜地のようなはしごの不安定な使用状態時においては、これまで、はしごの下に木片を入れてバランスをとるなどした対処を行っていたが、現場ごとに傾斜度も違うため作業に不安があった。
そこで、今回、はしごの下に入れて、角度を調節できる、傾斜地補正用はしご安定板を製作した。
- ① コンクリートパネルを2枚、同じサイズ(300×600×12)に切断加工し「蝶番」を取り付け、本のように開く構造とした。このコンクリートパネルの間に2枚の板の角度を自由に変化でき、かつ、強度的にも耐えられる物として軽自動車ようのジャッキににゴムタイヤを付けて常に水平を保つように加工した。使用可能角度は10〜20度で、20度を超えないように防止ストッパーをつけた。
- ② ジャッキの高さ調整用ハンドルの取り付け部分には、片手で容易に操作ができるように、マイナスドライバーの柄を切断加工して取り付けた。
- ③ パネルの補強用の板を片側2本ずつ重ならないように取り付け表面と裏側には滑りどめ用に網目ゴムシートを接着した。
- ④ 持ち運び用取っ手を取り付けて、片手で運搬した際には2枚のパネルは開かないようにコイル式バネで引っ張り、調整した。
- ⑤ 使用方法としては、はしごの片側をこの安定盤に乗せ、ハンドルにて微調整を行い、さんの部分が水平となるようにし、確認してから作業に使用する。
- 傾斜地作業でのはしごの角度調整がすぐできるようになり、かつ、以前にも増して安全に作業ができるようになった。
- 軟弱地での作業も安定盤を広げることにより、安定した土台を確保できるようになった。
平成5年4月〜8月の4カ月間
2,000円/1個
無し