製鉄・製鋼・圧延業
棒鋼加工工程においては、丸棒材を探傷機に送り出す前に、一時、数本から数十本止めておく必要があるが、挿入台に送られてくる丸棒材同士のぶつかりあう衝撃音が非常に高く、問題となっていた。
そこで、騒音防止について安全面と作業環境の両面から検討した結果、衝撃音を低く抑える「丸棒材挿入作業におけるチェーン式騒音防止装置」を考案した。
騒音防止装置は、スキッド上部からチェーンを配して丸棒材の転がりをコントロールすることで衝撃音を減らす装置である。
チェーンにトップローラを一定間隔に取り付けることにより、チェーンの動きに沿って丸棒材が移動する。そしてトップローラは、丸棒材同士がぶつかりあうのを防ぎながら抜けていく仕組みとなっている。
また、チェーンの駆動スピードが可変である減速機を使用しているので、面取りラインおよび探傷機の処理スピードに合わせることが可能である。
この考案により、衝撃音を最大20デシベル低減させ、作業環境を改善した。また、丸棒材の斜め移動も防ぎ、危険な修正作業も減らすことができた。
ライントラブルが減少したことにより、安全性および生産性も向上した。
平成5年4月から平成6年2月
備品製作 340万円、取付工事 130万円
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