光学機械・レンズ製造業
本作業は、顕微鏡等の部材を製作するために、板材をプレス機械により、曲げ加工するものである。板材の寸法は、24mm×24mm×24mm〜310mm×36.8mm、厚さ3mm以下の小さなものである。ワーク(板材)を押さえ工具でストッパーまで当て、上型が降りて曲げ加工がはじまると同時に押さえ治具を離す作業をしていた。この作業では、上型が降りてワークの曲げが始まると、曲がった部分が光線式安全装置に検知され、途中で停止し加工できない。そのためやむを得ず安全装置を切って作業していた。
作業者は押さえ治具を使ってワークをストッパーに当てていたため、手が危険限界に入り、安全上の問題が指摘され改善することになった。
- ① プレス機の電気回路を、上型が下降して下型の4mm上で停止するように設計した。この間光線式安全装置は効いている。
- ② プレス機の上型が4mm上で停止してから新たに作成したマグネットを埋めた専用台の上のワークは、平行板(鉄板)の奥の、バックゲージまで押してマグネットで固定し、プレス加工の精度を出す。
光線式安全装置は切ってあるが、すき間は4mmで指等は入らない。プレス加工中はてを使わずに済むので安全である。
専用台の寸法は、縦160mm、横120mm、奥行き55mm、なお、すき間は、遅速切替えレバーで変更可能である。
- 上型が下降して下型の4mm上までは光線式安全装置が作動しており、その後は、すき間が4mm以下で指が入らないので、「うっかりミス」による災害がなくなった。
- プレス機械に専用台を設けて加工作業をするようになったことで、安全で精度の高い曲げ加工が速くできるようになった。
平成4年11月〜平成5年2月
35,000円
無し