労働安全衛生規則の一部を改正する省令

 労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第二十七条第一項第三十六条及び第五十九条第三項の
規定に基づき、労働安全衛生規則の一部を改正する省令を次のように定める。

   労働安全衛生規則の一部を改正する省令

 労働安全衛生規則(昭和四十七年労働省令第三十二号)の一部を次のように改正する。
 第三十六条に次の一号を加える。
 三十九 足場の組立て、解体又は変更の作業に係る業務(地上又は堅固な床上における補助作業の業務
  を除く。)
 第三十九条中「及び第三十号」を「、第三十号」に改め、「第三十六号まで」の下に「及び第三十九号」
を加える。
 第五百五十二条第二号中「こう配」を「勾配」に改め、同条第三号中「こう配」を「勾配」に、「こえ
る」を「超える」に、「踏さん」を「踏桟」に改め、同条第四号ただし書を削り、同号イ中「手すり」の
下に「又はこれと同等以上の機能を有する設備(以下「手すり等」という。)」を加え、同号ロ中「さん又
は」を「桟又は」に、「中さん」を「中桟」に改め、同条第六号中「さん橋」を「桟橋」に改め、同条に
次の三項を加える。
2 前項第四号の規定は、作業の必要上臨時に手すり等又は中桟等を取り外す場合において、次の措置を
 講じたときは、適用しない。
 一 安全帯を安全に取り付けるための設備等を設け、かつ、労働者に安全帯を使用させる措置又はこれ
  と同等以上の効果を有する措置を講ずること。 
 二 前号の措置を講ずる箇所には、関係労働者以外の労働者を立ち入らせないこと。
3 事業者は、前項の規定により作業の必要上臨時に手すり等又は中桟等を取り外したときは、その必要
 がなくなつた後、直ちにこれらの設備を原状に復さなければならない。
4 労働者は、第二項の場合において、安全帯の使用を命じられたときは、これを使用しなければならな
 い。
 第五百六十条第一項中「鋼管については、日本工業規格A八九五一(鋼管足場)に定める鋼管の規格(以下
「鋼管規格」という。)」を「鋼管のうち、令別表第八第一号から第三号までに掲げる部材に係るもの以
外のものについては、日本工業規格A八九五一(鋼管足場)に定める単管足場用鋼管の規格(以下「単管足
場用鋼管規格」という。)」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 事業者は、鋼管足場に使用する附属金具のうち、令別表第八第二号から第七号までに掲げる附属金具
 以外のものについては、その材質(衝撃を受けるおそれのない部分に使用する部品の材質を除く。)が、
 圧延鋼材、鍛鋼品又は鋳鋼品であるものでなければ、使用してはならない。
 第五百六十二条第一項中「こえて」を「超えて」に改める。
 第五百六十三条第一項第二号中「幅は、四十センチメートル以上とし、床材間のすき間は、三センチメ
ートル以下とすること」を「幅、床材間の隙間及び床材と建地との隙間は、次に定めるところによること」
に改め、同号に次のように加える。
  イ 幅は、四十センチメートル以上とすること。
  ロ 床材間の隙間は、三センチメートル以下とすること。
  ハ 床材と建地との隙間は、十二センチメートル未満とすること。
 第五百六十三条第一項第三号を次のように改める。
 三 墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所には、次に掲げる足場の種類に応じて、それぞ
  れ次に掲げる設備(丈夫な構造の設備であつて、たわみが生ずるおそれがなく、かつ、著しい損傷、
  変形又は腐食がないものに限る。以下「足場用墜落防止設備」という。)を設けること。
  イ わく組足場(妻面に係る部分を除く。ロにおいて同じ。)  次のいずれかの設備
   (1) 交さ筋かい及び高さ十五センチメートル以上四十センチメートル以下の桟若しくは高さ十五セ
    ンチメートル以上の幅木又はこれらと同等以上の機能を有する設備
   (2) 手すりわく
  ロ わく組足場以外の足場 手すり等及び中桟等
 第五百六十三条第一項第六号ただし書中「取りはずす」を「取り外す」に改め、同条第三項中「第一項
第三号ただし書」を「第三項」に、「安全帯等」を「安全帯」に改め、同項を同条第六項とし、同条第二
項中「前項第五号」を「第一項第五号」に改め、同項第一号イ中「かけ渡す」を「掛け渡す」に改め、同
項を同条第四項とし、同項の次に次の一項を加える。
5 事業者は、第三項の規定により作業の必要上臨時に足場用墜落防止設備を取り外したときは、その必
 要がなくなつた後、直ちに当該設備を原状に復さなければならない。
 第五百六十三条第一項の次に次の二項を加える。
2 前項第二号ハの規定は、次の各号のいずれかに該当する場合であつて、床材と建地との隙間が十二セ
 ンチメートル以上の箇所に防網を張る等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じたときは、
 適用しない。
 一 はり間方向における建地と床材の両端との隙間の和が二十四センチメートル未満の場合
 二 はり間方向における建地と床材の両端との隙間の和を二十四センチメートル未満とすることが作業
  の性質上困難な場合
3 第一項第三号の規定は、作業の性質上足場用墜落防止設備を設けることが著しく困難な場合又は作業
 の必要上臨時に足場用墜落防止設備を取り外す場合において、次の措置を講じたときは、適用しない。
 一 安全帯を安全に取り付けるための設備等を設け、かつ、労働者に安全帯を使用させる措置又はこれ
  と同等以上の効果を有する措置を講ずること。
 二 前号の措置を講ずる箇所には、関係労働者以外の労働者を立ち入らせないこと。
 第五百六十四条第一項中「令第六条第十五号の作業を行なう」を「つり足場、張出し足場又は高さが二
メートル以上の構造の足場の組立て、解体又は変更の作業を行う」に改め、同項第二号中「行なう」を
「行う」に改め、同項第四号を次のように改める。
 四 足場材の緊結、取り外し、受渡し等の作業にあつては、墜落による労働者の危険を防止するため、
  次の措置を講ずること。
  イ 幅四十センチメートル以上の作業床を設けること。ただし、当該作業床を設けることが困難なと
   きは、この限りでない。
  ロ 安全帯を安全に取り付けるための設備等を設け、かつ、労働者に安全帯を使用させる措置を講ず    ること。ただし、当該措置と同等以上の効果を有する措置を講じたときは、この限りでない。  第五百六十四条第一項第五号中「おろす」を「下ろす」に改め、同号に次のただし書を加える。    ただし、これらの物の落下により労働者に危険を及ぼすおそれがないときは、この限りでない。  第五百六十四条第二項中「前項第四号の作業」を「前項第四号に規定する作業を行う場合」に、「安全 帯等」を「安全帯」に改める。  第五百六十六条第二号及び第四号中「安全帯等」を「安全帯」に改める。  第五百六十七条第一項中「第五百六十三条第一項第三号イからハまでに掲げる設備の取りはずし」を 「足場用墜落防止設備の取り外し」に改め、同条第二項第二号中「ゆるみ」を「緩み」に改め、同項第四 号中「第五百六十三条第一項第三号イからハまでに掲げる設備の取りはずし」を「足場用墜落防止設備の 取り外し」に改め、同項第五号及び第七号中「取りはずし」を「取り外し」に改める。  第五百六十九条第一項第四号中「交さ部」を「交差部」に改め、同条第三項中「窓わく」を「窓枠」に、 「取りはずす」を「取り外す」に改める。  第五百七十条第一項第三号中「交さ部」を「交差部」に改める。  第五百七十一条の見出し中「鋼管規格に適合する」を「令別表第八第一号に掲げる部材等を用いる」に 改め、同条第一項中「鋼管規格」を「令別表第八第一号に掲げる部材又は単管足場用鋼管規格」に改め、 同項第三号に次のただし書を加える。    ただし、建地の下端に作用する設計荷重(足場の重量に相当する荷重に、作業床の最大積載荷重を   加えた荷重をいう。)が当該建地の最大使用荷重(当該建地の破壊に至る荷重の二分の一以下の荷重を   いう。)を超えないときは、この限りでない。  第五百七十二条の見出し中「鋼管規格に適合する鋼管以外の」を「令別表第八第一号から第三号までに 掲げる部材以外の部材等を用いる」に改め、同条中「鋼管規格に適合する鋼管」を「令別表第八第一号か ら第三号までに掲げる部材以外の部材又は単管足場用鋼管規格に適合する鋼管」に改める。  第五百七十四条第一項第一号ロ中「こえる」を「超える」に改め、同号ニ中「形くずれ」を「形崩れ」 に改め、同項第二号イ及びロ中「こえる」を「超える」に改め、同号ハ中「き裂」を「亀裂」に改め、同 項第五号中「足場けた」を「足場桁」に改め、同項第六号中「すき間」を「隙間」に改め、同項第七号及 び第八号中「足場けた」を「足場桁」に改め、同項第九号中「たな足場」を「棚足場」に、「けた」を 「桁」に、「交さ部」を「交差部」に改める。  第五百七十五条の六第三号中「すき間」を「隙間」に改め、同条第四号中「中さん」を「中桟」に改め、 同号ただし書を削り、同条に次の三項を加える。 2 前項第四号の規定は、作業の性質上手すり等及び中桟等を設けることが著しく困難な場合又は作業の  必要上臨時に手すり等又は中桟等を取り外す場合において、次の措置を講じたときは、適用しない。  一 安全帯を安全に取り付けるための設備等を設け、かつ、労働者に安全帯を使用させる措置又はこれ   と同等以上の効果を有する措置を講ずること。  二 前号の措置を講ずる箇所には、関係労働者以外の労働者を立ち入らせないこと。 3 事業者は、前項の規定により作業の必要上臨時に手すり等又は中桟等を取り外したときは、その必要  がなくなつた後、直ちにこれらの設備を原状に復さなければならない。 4 労働者は、第二項の場合において、安全帯の使用を命じられたときは、これを使用しなければならな  い。  第五百七十五条の八第一項中「中さん等の取りはずし」を「中桟等の取り外し」に改め、同条第二項第 四号中「ゆるみ」を「緩み」に改め、同項第六号中「取りはずし」を「取り外し」に改め、同項第七号中 「中さん等の取りはずし」を「中桟等の取り外し」に改める。  第六百五十五条第一項第二号中「又は」を「若しくは」に改め、「地震」の下に「又は足場の組立て、 一部解体若しくは変更」を加え、同号ロ中「取付け部のゆるみ」を「取付部の緩み」に改め、同号ニ中 「第五百六十三条第一項第三号イからハまでに掲げる設備の取りはずし」を「足場用墜落防止設備の取り 外し」に改め、同号ホ中「取りはずし」を「取り外し」に改め、同号リ中「取付け部」を「取付部」に改 める。  第六百五十五条の二第一項第二号中「又は」を「若しくは」に改め、「地震」の下に「又は作業構台の 組立て、一部解体若しくは変更」を加え、同号ニ中「ゆるみ」を「緩み」に改め、同号ヘ中「取りはずし」 を「取り外し」に改め、同号ト中「中さん等の取りはずし」を「中桟等の取り外し」に改める。    附 則   (施行期日) 第一条 この省令は、平成二十七年七月一日から施行する。   (特別教育に関する経過措置) 第二条 事業者は、この省令の施行の際現にこの省令による改正後の労働安全衛生規則(次条において  「新安衛則」という。)第三十六条第三十九号に掲げる業務に従事している者については、平成二十九  年六月三十日までの間は、当該業務に関する労働安全衛生法第五十九条第三項の特別の教育を行うこと  を要しない。   (足場の作業床に関する経過措置) 第三条 はり間方向における建地の内法幅が六十四センチメートル未満の足場の作業床であって、床材と  腕木との緊結部が特定の位置に固定される構造のものについては、この省令の施行の際現に存する鋼管  足場用の部材が用いられている場合に限り、新安衛則第五百六十三条第一項第二号ハの規定は、適用し  ない。   (罰則に関する経過措置) 第四条 この省令の施行の日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
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