別添
基安発1225第1号
平成27年12月25日
別紙 関係事業者団体等の長 殿
厚生労働省労働基準局安全衛生部長

有害物ばく露作業報告対象物(平成28年対象・平成29年報告)について

 化学物質対策に係る行政の推進につきましては、日頃から格段の御支援、御協力をいただき厚く御礼申
し上げます。
 労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号。以下「安衛則」という。)第95条の6の規定に基づく報告
(以下「有害物ばく露作業報告」という。)は、事業場における労働者の有害物へのばく露の状況を把握し、
その結果、ばく露による健康障害が発生するおそれがある場合には、必要な措置を講じていくことを目的
としたものであり、今後、有害物対策を効果的に進めていく上で必要な報告として平成18年から行われて
います。
 有害物ばく露作業報告の対象となる物については、「労働安全衛生規則第九十五条の六の規定に基づき
厚生労働大臣が定める物等」(平成18年厚生労働省告示第25号。以下「告示」という。)により定められて
いますが、本日、告示の一部が改正され、下記のとおり平成28年1月1日から12月31日を対象期間とする有
害物ばく露作業報告(報告期間は平成29年1月1日から3月31日まで)の対象となる物が新たに定められたと
ころです。
 つきましては、本制度の趣旨を御理解の上、本制度が円滑に運用されるよう貴団体の傘下事業場等に対
して下記の事項について周知いただき、有害物ばく露作業報告の対象となる事業場において適正に有害物
ばく露作業報告がなされるよう御協力をお願いします。
1 制度の概要
  安衛則第95条の6の規定に基づき、事業者は、労働者に健康障害を生ずるおそれのある物で厚生労働
 大臣が定めるものを製造し、又は取り扱う作業場において、労働者を当該物のガス、蒸気又は粉じんに
 ばく露するおそれのある作業に従事させたときは、事業場ごとに安衛則様式第21号の7の有害物ばく露
 作業報告書(以下「報告書」という。)を所轄労働基準監督署長に提出しなければならないこと。

2 有害物ばく露作業報告の対象となる物
  今般の告示の一部改正において新たに有害物ばく露作業報告の対象となる物は、次の表の中欄に掲げ
 る物(以下「対象物」という。)及び対象物を含有する製剤その他の物(含有量が同表の右欄に掲げる値
 であるものを除く。)であること。
  なお、「炭化けい素(ウィスカー及び繊維状のものに限る。)」の「ウィスカー」とは、幅(直径)が数
 μm程度以下の細長い針状の単結晶をいい、「繊維状」とは、概ね長さが5μm超、幅が3μm未満、長さ
 が幅の3倍を超える繊維をいうこと。
コード 含有量
(重量%)
215 アセトンシアノヒドリン 1%未満
216 1−アリルオキシ−2,3−エポキシプロパン 0.1%未満
217 エチリデンノルボルネン 0.1%未満
218 4−クロロ−オルト−フェニレンジアミン 0.1%未満
219 2−クロロニトロベンゼン 0.1%未満
220 2−(ジエチルアミノ)エタノール 1%未満
221 2,4−ジクロロフェノキシ酢酸 0.1%未満
222 2,6−ジ−ターシャリ−ブチル−4−クレゾール 0.1%未満
223 ジチオりん酸O,O−ジメチル−S−1,2−ビス(エトキシカルボニル)エチル(別名マラチオン) 0.1%未満
224 炭化けい素(ウィスカー及び繊維状のものに限る。) 0.1%未満
225 チオりん酸O,O−ジエチル−O−(2−イソプロピル−6−メチル−4−ピリミジニル)(別名ダイアジノン) 0.1%未満
226 テトラナトリウム=3,3′−[(3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニリレン)ビス(アゾ)]ビス[5−アミノ−4−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジスルホナート](別名CIダイレクトブルー15) 0.1%未満
227 2,4,6−トリクロロフェノール 0.1%未満
228 N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩 0.1%未満
229 ヒドロキノン 0.1%未満
230 N−(ホスホノメチル)−グリシン(別名グリホサート) 0.1%未満
231 メタクリル酸2,3−エポキシプロピル 0.1%未満
232 硫酸ジイソプロピル 0.1%未満
3 報告の期間等
  事業者は、平成28年1月1日から同年12月31日までの間に一の事業場において製造し、又は取り扱った
 対象物の量が500キログラム以上になったときは、平成29年1月1日から同年3月31日までの間に所轄労働
 基準監督署長に報告書を提出しなければならないこと。


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