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別添2 

         契約書第3条の規定に基づき都道府県労働局長の定めるべき事項

1 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第67条第1項の健康管理手帳のうち、労働安全衛生法施行令(昭
 和47年政令第318号)第23条第 号の業務に係る手帳又は船員健康管理手帳のうち、 の業務に係る手帳
 (以下「手帳」という。)の所持者(以下「手帳所持者」という。)に対する健康診断は、都道府県労働局
 長と委託医療機関との話合いにより適切な時期を定め、実施すること。
2 委託医療機関は、当該委託医療機関に所属する医師のうちから当該健康診断の実施に当たる医師を指
 名すること。この場合において、委託医療機関は、指名しようとする医師について、都道府県労働局長
 に通知すること。
3 委託医療機関は、都道府県労働局長から送付される手帳所持者名簿により、手帳所持者に対して健康
 診断の受診の案内を行うこと。
4 委託医療機関は、手帳所持者の健康診断により、再検査又は追加検査を行う必要が認められた者に対
 しては、当該健康診断の実施に当たる医師により、所見の説明等の必要事項の説明を行うこと。
5 委託医療機関は、手帳所持者ががん等の重度の疾病に罹患している可能性があり、次の15に定める手
 帳の種類ごとの健康診断の検査項目の範囲を超えた精密検査等を行う必要が認められた場合には、その
 精密検査等の必要性及び当該精密検査等は健康管理手帳又は船員健康管理手帳による健康診断の範囲外
 であることを手帳所持者に説明の上、本人の了解を得た上での医療保険等による精密検査等の実施又は
 他の医療機関の紹介等適切な措置を講ずること。
6 委託医療機関は、手帳所持者の行う受診旅費の請求について、手帳所持者に対し必要な指導を行うこ
 と。
7 委託医療機関は、複数の業務に係る健康管理手帳所持者又は船員健康管理手帳所持者(以下「複数手
 帳所持者」という。)の健康診断については、できる限り同じ委託医療機関において同時に実施するよ
 う配慮すること。
8 複数手帳所持者が、同じ委託医療機関において、複数の業務に係る健康管理手帳又は船員健康管理手
 帳の健康診断を受ける場合であって、放射線被ばくを伴う検査(エックス線写真(直接撮影による胸部全
 域のエックス線写真をいう。)、胸部らせんCT検査又は特殊な撮影法による胸部エックス線写真による
 検査をいう。以下同じ。)が重複するものの、3月以内に実施された検査の結果が確認できるときは、当
 該検査の実施を省略して差し支えないこと。
9 複数手帳所持者が、異なる委託医療機関において、複数の業務に係る健康管理手帳又は船員健康管理
 手帳の健康診断を受ける場合であって、放射線被ばくを伴う検査が重複するものの、先に受診した委託
 医療機関において作成された、当該検査の結果に係る文書(写真を含む。ただし、3月以内に実施された
 検査の結果に係るものに限る。)が後に受診する委託医療機関に対して提供される場合には当該検査の
 実施を省略して差し支えないこと。
10 委託医療機関は、40歳未満の手帳所持者に胸部らせんCT検査又は特殊な撮影法による胸部エックス線
 写真による検査を実施する際には、放射線被ばくのリスクについての説明を行い、当該検査の必要性が
 放射線被ばくの不利益を上回ると判断される場合に実施すること。
11 委託医療機関は、胸部らせんCT検査又は特殊な撮影法による胸部エックス線写真による検査を実施す
 る場合は、放射線被ばくを考慮して低線量らせんCTであることが望ましいこと。
12 委託医療機関は、石綿業務に係る手帳所持者のうち、両肺野に不整形陰影のある者が、粉じん業務に
 係る健康管理手帳又は船員健康管理手帳を所持していないことを把握した場合は、じん肺管理区分決定
 を申請するよう案内し、じん肺管理区分が管理2又は管理3と決定された者に対しては、粉じん業務に係
 る健康管理手帳又は船員健康管理手帳の申請に関する案内を行うこと。
13 委託医療機関が健康診断に要した費用(契約書第2条に規定する労災保険の適用を受けない者に係る費
 用を除く。)の請求を行う場合は、当該健康診断を実施した月の翌月の15日までに「健康管理手帳所持
 者に係る健康診断費請求書」(様式第1号)及び「健康管理手帳所持者に係る健康診断費請求内訳書」(様
 式第2号)を都道府県労働局長に提出して行うこと。
14 健康診断費の支払は、請求のあった日から30日以内に行うものとすること。
15 健康診断費の単価は、次のとおりである。
 (1) ベンジジン等業務関係
  [1] 問診及び尿沈渣検鏡の検査を行ったもの 6,500円
  [2] 尿沈渣のパパニコラ法による細胞診の検査を行った場合は4,000円を加算する。
  [3] 膀胱鏡検査を行った場合は8,400円を加算する。
  [4] 腎盂撮影検査を行った場合は8,700円を加算する。
 (2) 粉じん業務関係
  [1] 問診及びエックス線写真の検査を行ったもの 7,400円
  [2] 肺機能検査でスパイロメトリー及びフローボリューム曲線の検査を行った場合は3,200円を、動
   脈血ガス分析検査を行った場合は4,500円を加算する。
  [3] 結核精密検査で結核菌検査を行った場合は4,400円を、蛍光抗体法による細菌顕微鏡検査を行っ
   た場合は600円を、特殊撮影によるエックス線検査のうちで側面像の単純撮影を行った場合は2,000
   円を、コンピュータ断層撮影を行った場合は19,200円を若しくはそれ以外の断層撮影を行った場合
   は5,700円を、赤血球沈降速度検査を行った場合は1,500円を又はツベルクリン反応検査を行った場
   合は900円を加算する。
  [4] 肺結核以外の合併症の検査で、結核菌検査を行った場合は4,400円を、蛍光抗体法による細菌顕
   微鏡検査を行った場合は600円を、喀痰細胞診を行った場合は4,000円を、特殊撮影によるエックス
   線検査のうちで側面像の単純撮影を行った場合は2,000円を、斜位像の単純撮影を行った場合は
   2,000円を、コンピュータ断層撮影を行った場合は19,200円を、それ以外の断層撮影を行った場合
   は5,700円を又は気管支造影を行った場合は9,500円を加算する。
 (3) クロム酸等業務関係
  [1] 問診及びエックス線写真の検査を行ったもの 7,400円
  [2] 特殊な撮影法によるエックス線写真の検査のうちで、コンピュータ断層撮影を行った場合は
   19,200円を、それ以外の断層撮影を行った場合は5,700円を加算する。
  [3] 喀痰の細胞診を行った場合は4,000円を加算する。
  [4] 気管支ファイバースコピー検査を行った場合は18,000円を、気管支鏡検査を行った場合は6,000
   円を加算する。
    なお、医師が必要であると認めて生検及び病理学的検査を行った場合は、更に14,400円を加算す
   る。
  [5] 皮膚の病理学的検査を行った場合は16,400円を加算する。
 (4) 三酸化砒素業務関係
  [1] 問診及びエックス線写真の検査を行ったもの 7,400円
  [2] 肝機能検査を行った場合は2,900円を加算する。
  [3] 赤血球系の血液検査を行った場合は700円を加算する。
  [4] 尿中の砒素化合物(砒酸、亜砒酸又はメチルアルソン酸に限る。)の量の測定を行った場合は
   7,000円を加算する。
  [5] 特殊な撮影法によるエックス線写真の検査を行った場合は5,700円を加算する。
  [6] 喀痰の細胞診を行った場合は4,000円を加算する。
  [7] 気管支ファイバースコピー検査を行った場合は18,000円を、気管支鏡検査を行った場合は6,000
   円を加算する。
    なお、医師が必要であると認めて生検及び病理学的検査を行った場合は、更に14,400円を加算す
   る。
  [8] 皮膚の病理学的検査を行った場合は16,400円を加算する。
 (5) コールタール業務関係
  [1] 問診及びエックス線写真の検査を行ったもの 7,400円
  [2] 特殊な撮影法によるエックス線写真の検査のうちで、コンピュータ断層撮影を行った場合は
   19,200円を、それ以外の断層撮影を行った場合は5,700円を加算する。
  [3] 喀痰の細胞診を行った場合は4,000円を加算する。
  [4] 気管支ファイバースコピー検査を行った場合は18,000円を、気管支鏡検査を行った場合は6,000
   円を加算する。
    なお、医師が必要であると認めて生検及び病理学的検査を行った場合は、更に14,400円を加算す
   る。
  [5] 皮膚の病理学的検査を行った場合は16,400円を加算する。
 (6) ビス(クロロメチル)エーテル業務関係
  [1] 問診及びエックス線写真の検査を行ったもの 7,400円
  [2] 特殊な撮影法によるエックス線写真の検査のうちで、コンピュータ断層撮影を行った場合は
   19,200円を、それ以外の断層撮影を行った場合は5,700円を加算する。
  [3] 喀痰の細胞診を行った場合は4,000円を加算する。
  [4] 気管支ファイバースコピー検査を行った場合は18,000円を、気管支鏡検査を行った場合は6,000
   円を加算する。
    なお、医師が必要であると認めて生検及び病理学的検査を行った場合は、更に14,400円を加算す
   る。
 (7) ベリリウム業務関係
  [1] 問診及びエックス線写真の検査を行ったもの 7,400円
  [2] 肺換気機能検査を行った場合は2,300円を加算する。
  [3] 肺拡散機能検査を行った場合は2,900円を加算する。
    なお、肺換気機能検査及び肺拡散機能検査を両方とも実施した場合には、この両方を併せて
   3,900円を加算することとする。
  [4] 心電図検査を行った場合は1,800円を加算する。
  [5] 尿中又は血液中のベリリウムの量の測定を行った場合は7,000円を加算する。
  [6] 皮膚貼付試験を行った場合は200円を加算する。
  [7] ヘマトクリット値の測定を行った場合は1,700円を加算する。
 (8) ベンゾトリクロリド業務関係
  [1] 問診及びエックス線写真(正面及び側面)の検査を行ったもの 8,500円
  [2] 特殊な撮影法によるエックス線写真の検査のうちで、コンピュータ断層撮影を行った場合は
   19,200円を、それ以外の断層撮影を行った場合は5,700円を加算する。
  [3] 喀痰の細胞診を行った場合は4,000円を加算する。
  [4] 気管支ファイバースコピー検査を行った場合は18,000円を、気管支鏡検査を行った場合は6,000
   円を加算する。
    なお、医師が必要であると認めて生検及び病理学的検査を行った場合は、更に14,400円を加算す
   る。
  [5] 頭部のエックス線写真の検査を行った場合は2,000円を加算する。
  [6] 血液検査(血液像を含む。)を行った場合は1,000円を加算する。
  [7] リンパ腺の病理組織学的検査を行った場合は12,000円を加算する。
  [8] 皮膚の病理学的検査を行った場合は16,400円を加算する。
 (9) 塩化ビニル業務関係
  [1] 問診、エックス線写真及び血液検査(ビリルビン、GOT、GPT及びALP)の検査を行ったもの 10,100
   円
  [2] 血小板数の検査を行った場合は400円を、γ-GTPの検査を行った場合は200円を、ZTTの検査を行
   った場合は200円を、ICGの検査を行った場合は1,200円を、LDHの検査を行った場合は200円を、血
   清脂質の検査を行った場合は1,000円を加算する。
  [3] 特殊な撮影法によるエックス線写真の検査のうちで、コンピュータ断層撮影を行った場合は
   19,200円を、それ以外の断層撮影を行った場合は5,700円を加算する。
  [4] 肝又は脾のシンチグラムの検査を行った場合は16,000円を加算する。
  [5] 中枢神経系の神経医学的検査を行った場合は4,900円を加算する。
 (10) 石綿業務関係
  [1] 問診及びエックス線写真の検査を行ったもの 7,400円
  [2] 特殊な撮影法によるエックス線写真の検査のうちで、コンピュータ断層撮影を行った場合は
   19,200円を、それ以外の断層撮影を行った場合は5,700円を加算する。
  [3] 喀痰の細胞診を行った場合は4,000円を加算する。
  [4] 気管支ファイバースコピー検査を行った場合は18,000円を、気管支鏡検査を行った場合は6,000
   円を加算する。
   なお、医師が必要であると認めて生検及び病理学的検査を行った場合は、更に14,400円を加算する。
 (11) その他 
  [1] 委託医療機関が、健康診断受診者の同意を得て、追加検査、精密検査若しくは治療又は他の業務
   に係る健康管理手帳又は船員健康管理手帳の健康診断に使用することを目的として、診療状況を示
   す文書を添えて他の医療機関へ紹介した場合は、紹介する側の委託医療機関において3,000円を加
   算する。また、紹介する側の委託医療機関において、画像の貸与料又はコピー料を定めている場合
   には、当該貸与料またはコピー料を加算する。
  [2] 気管支ファイバースコピー検査又は気管支鏡検査を目的として紹介を受けた委託医療機関におい
   ては、他の委託医療機関より画像が提供された場合は、紹介を受けた委託医療機関において、問診
   の単価5,400円に加え、その画像の診断料として、頭部又は胸部のエックス線直接撮影の場合は
   1,000円を、コンピュータ断層撮影の場合は5,400円を、それ以外の断層撮影の場合は1,200円を加
   算する。
  [3] 前記8において、複数の業務に係る健康管理手帳又は船員健康管理手帳の健康診断を異なる時期
   に実施し、後に実施する健康管理手帳又は船員健康管理手帳の健康診断で放射線被ばくを伴う検査
   を省略する場合については、後に実施する健康診断の問診の単価を5,400円とする。
  [4] 前記9において、放射線被ばくを伴う検査を省略する場合は、先に受診した委託医療機関におい
   ては、当該検査の結果に係る文書の作成料として3,000円を加算し、画像の貸与料又はコピー料を
   定めている場合は、当該貸与料又はコピー料を加算する。後に受診する委託医療機関においては、
   先に受診した委託医療機関より画像が提供された場合は、問診の単価5,400円に加え、その画像の
   診断料として、胸部のエックス線直接撮影の場合は1,000円を、コンピュータ断層撮影の場合は
   5,400円を、それ以外の断層撮影の場合は1,200円を加算する。
  [5] 健康診断の受診日時の調整、案内及び健診結果通知等に伴う事務費相当分として、健康診断実施
   者1人当たり1,000円を加算する。
16 委託医療機関が健康診断に要した費用のうち、契約書第2条に規定する労災保険の適用を受けない者
 に係る請求については、「健康管理手帳所持者及び船員健康管理手帳所持者に対する健康診断の実施の
 運営について」(平成21年12月14日付け基発1214第3号厚生労働省労働局長通達)記の6の(2)に掲げる区
 分のとおり行うものとし、その支払については、当該請求の相手方の定めるところによるものとする。