安全衛生情報センター
交流アーク溶接機用自動電撃防止装置の接続及び使用の安全基準に関する技術上の指針(以下「技術上 の指針」という。)は、交流アーク溶接機用自動電撃防止装置(以下「電防装置」という。)が造船所等の 生産工場や建設現場等で感電災害を生じないように、正しく使用されるよう、電防装置を使用する事業者 や溶接作業者等に対して、電防装置の選定・取付け・接続・使用及び点検・検査における留意事項を規定 した指針であり、昭和55年7月30日に労働安全衛生法第28条に基づく技術上の指針公示第12号として公表 されてきた。 今般、平成23年3月25日に交流アーク溶接機用自動電撃防止装置構造規格(昭和47年労働省告示第143号 )が改正され電防装置の始動感度の上限の設定が規定されたことから、技術上の指針において、当該改正 との整合性を取る必要が生じたところである。 このため、最近の技術の進展も反映させて別添1のとおり新たな指針を制定することとし、その旨を別 添2のとおり平成23年6月1日付け官報に公示したところである。 なお、これに併せて旧指針は廃止することとしたところである。 新たな指針における変更内容は下記のとおりであり、これらに留意の上、事業者又は関係機関等に対す る新たな指針の閲覧及び周知について遺憾なきを期されたい。
1 交流アーク溶接機用自動電撃防止装置構造規格の一部を改正する件(平成23年厚生労働省告示第74号。 以下「構造規格」という。)を踏まえ、始動感度に関する検査項目を新たに追加したこと。 2 電磁接触器又は半導体素子を主接点と定義付けたこと。 3 電防装置の選定、点検等で使用する始動感度は、標準始動感度であるため、定格入力電圧における始 動感度を標準始動感度と定義付けたこと。 4 電防装置の入力電圧、安全電圧、遅動時間及び主接点の作動性の確認については、電防装置の入力端 子及び出力端子にシンクロスコープ又は電磁オシロスコープを接続して、その電圧波形及び時間経過を 観察することによっても測定できるようになる等技術の進展に伴う変更を行ったこと。 5 JIS C9311(2005年)との整合性を図ったこと。 6 その他、構造規格との整合性を図る等の所要の整備を行ったこと。