労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律(抄)


 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正す
る法律をここに公布する。

   労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の
   一部を改正する法律(抄)

  (労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の一部改正)
第一条 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和六十
 年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。
   題名を次のように改める。
    労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律
  目次中「就業条件の整備等」を「保護等」に、「第二十九条」を「第二十九条の二」に改める。
  第一条中「就業に関する条件の整備等」を「保護等」に改める。
  第四条第一項第三号中「及び第三項」を「、第四項及び第五項」に改める。
  第六条第四号中「当該取消し」を「又は第二十一条第一項の規定により特定労働者派遣事業の廃止を
 命じられ、当該取消し又は命令」に改め、同条中第六号を第十号とし、第五号を第九号とし、第四号の
 次に次の四号を加える。
  五 第十四条第一項の規定により一般労働者派遣事業の許可を取り消された者が法人である場合(同
   項第一号の規定により許可を取り消された場合については、当該法人が第一号又は第二号に規定す
   る者に該当することとなつたことによる場合に限る。)又は第二十一条第一項の規定により特定労
   働者派遣事業の廃止を命じられた者が法人である場合(当該法人が第一号又は第二号に規定する者
   に該当することとなつたことによる場合に限る。)において、当該取消し又は命令の処分を受ける
   原因となつた事項が発生した当時現に当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又は
   これらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に
   対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するもの
   と認められる者を含む。以下この条において同じ。)であつた者で、当該取消し又は命令の日から
   起算して五年を経過しないもの
  六 第十四条第一項の規定による一般労働者派遣事業の許可の取消し又は第二十一条第一項の規定に
   よる特定労働者派遣事業の廃止の命令の処分に係る行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条
   の規定による通知があつた日から当該処分をする日又は処分をしないことを決定する日までの間に
   第十三条第一項の規定による一般労働者派遣事業の廃止の届出又は第二十条の規定による特定労働
   者派遣事業の廃止の届出をした者(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で、当該
   届出の日から起算して五年を経過しないもの
  七 前号に規定する期間内に第十三条第一項の規定による一般労働者派遣事業の廃止の届出又は第二
   十条の規定による特定労働者派遣事業の廃止の届出をした者が法人である場合において、同号の通
   知の日前六十日以内に当該法人(当該事業の廃止について相当の理由がある法人を除く。)の役員で
   あつた者で、当該届出の日から起算して五年を経過しないもの
  八 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団員(以下この号
   において「暴力団員」という。)又は暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(以下この
   条において「暴力団員等」という。)
  第六条に次の二号を加える。
  十一 暴力団員等がその事業活動を支配する者
  十二 暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用するおそれのある者
  第十条第五項中「第四号」の下に「から第七号まで」を加える。
  第十四条第一項第一号中「第四号」の下に「から第七号まで」を加え、同項第二号中「法律(」の下
 に「第二十三条第三項、第二十三条の二及び」を加え、同項に次の一号を加える。
  四 第四十八条第三項の規定による指示を受けたにもかかわらず、なお第二十三条第三項又は第二十
   三条の二の規定に違反したとき。
  第二十一条第一項中「(第四号」の下に「から第七号まで」を、「いずれかに該当するとき」の下に
 「又は第四十八条第三項の規定による指示を受けたにもかかわらず、なお第二十三条第三項若しくは第
 二十三条の二の規定に違反したとき」を加え、「同条第四号」を「第六条第四号から第七号までのいず
 れか」に改める。
   第二十三条第三項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
 3 派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、次条に規定する関係派遣先への派遣割合を
  厚生労働大臣に報告しなければならない。
   第二十三条に次の一項を加える。
 5 派遣元事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣事業を行う事業所ごとの当該事
  業に係る派遣労働者の数、労働者派遣の役務の提供を受けた者の数、労働者派遣に関する料金の額の
  平均額から派遣労働者の賃金の額の平均額を控除した額を当該労働者派遣に関する料金の額の平均額
  で除して得た割合として厚生労働省令で定めるところにより算定した割合、教育訓練に関する事項そ
  の他当該労働者派遣事業の業務に関しあらかじめ関係者に対して知らせることが適当であるものとし
  て厚生労働省令で定める事項に関し情報の提供を行わなければならない。
   第二十三条の次に次の一条を加える。
   (派遣元事業主の関係派遣先に対する労働者派遣の制限)
 第二十三条の二 派遣元事業主は、当該派遣元事業主の経営を実質的に支配することが可能となる関係
   にある者その他の当該派遣元事業主と特殊の関係のある者として厚生労働省令で定める者(以下この
   条において「関係派遣先」という。)に労働者派遣をするときは、関係派遣先への派遣割合(一の事
   業年度における当該派遣元事業主が雇用する派遣労働者の関係派遣先に係る派遣就業(労働者派遣に
   係る派遣労働者の就業をいう。以下同じ。)に係る総労働時間を、その事業年度における当該派遣元
   事業主が雇用する派遣労働者のすべての派遣就業に係る総労働時間で除して得た割合として厚生労働
  省令で定めるところにより算定した割合をいう。)が百分の八十以下となるようにしなければならな
   い。
   第二十四条中「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」
  を「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に改める。
  第三章の章名中「就業条件の整備等」を「保護等」に改める。
   第二十六条第一項第二号中「労働者派遣に係る派遣労働者の就業(以下「派遣就業」という。)」を
 「派遣就業」に改め、同項第八号中「労働者派遣契約」を「派遣労働者の新たな就業の機会の確保、派
 遣労働者に対する休業手当(労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第二十六条の規定により使用者
 が支払うべき手当をいう。第二十九条の二において同じ。)等の支払に要する費用を確保するための当
 該費用の負担に関する措置その他の労働者派遣契約」に改め、同項第九号中「当該紹介予定派遣」を
 「当該職業紹介により従事すべき業務の内容及び労働条件その他の当該紹介予定派遣」に改める。
  第三章第一節中第二十九条の次に次の一条を加える。
   (労働者派遣契約の解除に当たつて講ずべき措置)
 第二十九条の二 労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その者の都合による労働者派遣契約の解除に
   当たつては、当該労働者派遣に係る派遣労働者の新たな就業の機会の確保、労働者派遣をする事業主
   による当該派遣労働者に対する休業手当等の支払に要する費用を確保するための当該費用の負担その
   他の当該派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講じなければならない。
   第三十条中「派遣元事業主」を「前二条に規定するもののほか、派遣元事業主」に、「及び能力」を
 「、能力及び経験」に改め、同条を第三十条の三とし、第三章第二節中同条の前に次の二条を加える。
   (有期雇用派遣労働者等の雇用の安定等)
 第三十条 派遣元事業主は、その期間を定めて雇用する派遣労働者又は派遣労働者として期間を定めて
  雇用しようとする労働者(相当期間にわたり期間を定めて雇用する派遣労働者であつた者その他の期
  間を定めないで雇用される労働者への転換を推進することが適当である者として厚生労働省令で定め
  る者に限る。以下この条において「有期雇用派遣労働者等」という。)の希望に応じ、次の各号のい
  ずれかの措置を講ずるように努めなければならない。
  一 期間を定めないで雇用する派遣労働者として就業させることができるように就業の機会を確保し、
   又は派遣労働者以外の労働者として期間を定めないで雇用することができるように雇用の機会を確
   保するとともに、これらの機会を有期雇用派遣労働者等に提供すること。
  二 当該派遣元事業主が職業安定法その他の法律の規定による許可を受けて、又は届出をして職業紹
   介を行うことができる場合にあつては、有期雇用派遣労働者等を紹介予定派遣の対象とし、又は紹
   介予定派遣に係る派遣労働者として雇い入れること。
  三 前二号に掲げるもののほか、有期雇用派遣労働者等を対象とした期間を定めないで雇用される労
   働者への転換のための教育訓練その他の期間を定めないで雇用される労働者への転換を推進するた
   めの措置を講ずること。
   (均衡を考慮した待遇の確保)
 第三十条の二 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣
  先(当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受ける者をいう。第四節を除き、以下同じ。)
  に雇用される労働者の賃金水準との均衡を考慮しつつ、当該派遣労働者の従事する業務と同種の業務
  に従事する一般の労働者の賃金水準又は当該派遣労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力若し
  くは経験等を勘案し、当該派遣労働者の賃金を決定するように配慮しなければならない。
 2 派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先に雇用さ
   れる労働者との均衡を考慮しつつ、当該派遣労働者について、教育訓練及び福利厚生の実施その他当
   該派遣労働者の円滑な派遣就業の確保のために必要な措置を講ずるように配慮しなければならない。
   第三十一条中「その雇用する派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受ける者(第四節を除き、
 以下「派遣先」という。)」を「派遣先」に、「当該派遣労働者」を「派遣労働者」に改め、同条の次
 に次の一条を加える。
   (待遇に関する事項等の説明)
 第三十一条の二 派遣元事業主は、派遣労働者として雇用しようとする労働者に対し、厚生労働省令で
  定めるところにより、当該労働者を派遣労働者として雇用した場合における当該労働者の賃金の額の
  見込みその他の当該労働者の待遇に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項を説明しなければ
  ならない。
   第三十四条の次に次の一条を加える。
   (労働者派遣に関する料金の額の明示)
 第三十四条の二 派遣元事業主は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める労働者に対し、厚生
  労働省令で定めるところにより、当該労働者に係る労働者派遣に関する料金の額として厚生労働省令
   で定める額を明示しなければならない。
  一 労働者を派遣労働者として雇い入れようとする場合 当該労働者
  二 労働者派遣をしようとする場合及び労働者派遣に関する料金の額を変更する場合 当該労働者派
   遣に係る派遣労働者
  第三十五条中第三号を第四号とし、第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。
  二 当該労働者派遣に係る派遣労働者が期間を定めないで雇用する労働者であるか否かの別
  第三十五条に次の一項を加える。
 2 派遣元事業主は、前項の規定による通知をした後に同項第二号に掲げる事項に変更があつたときは、
   遅滞なく、その旨を当該派遣先に通知しなければならない。
   第三十五条の二の次に次の二条を加える。
   (日雇労働者についての労働者派遣の禁止)
 第三十五条の三 派遣元事業主は、その業務を迅速かつ的確に遂行するために専門的な知識、技術又は
  経験を必要とする業務のうち、労働者派遣により日雇労働者(日々又は三十日以内の期間を定めて雇
  用する労働者をいう。以下この項において同じ。)を従事させても当該日雇労働者の適正な雇用管理
  に支障を及ぼすおそれがないと認められる業務として政令で定める業務について労働者派遣をする場
  合又は雇用の機会の確保が特に困難であると認められる労働者の雇用の継続等を図るために必要であ
  ると認められる場合その他の場合で政令で定める場合を除き、その雇用する日雇労働者について労働
  者派遣を行つてはならない。
 2 厚生労働大臣は、前項の政令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、労働政策
  審議会の意見を聴かなければならない。
   (離職した労働者についての労働者派遣の禁止)
 第三十五条の四 派遣元事業主は、労働者派遣をしようとする場合において、派遣先が当該労働者派遣
  の役務の提供を受けたならば第四十条の六第一項の規定に抵触することとなるときは、当該労働者派
  遣を行つてはならない。
  第三十六条中「第四号」を「第八号」に改め、同条第一号中「前条第二項」を「第三十五条の二第二
 項」に改める。
 第四十条に次の一項を加える。
 3 派遣先は、第三十条の二の規定による措置が適切に講じられるようにするため、派遣元事業主の求
  めに応じ、その指揮命令の下に労働させる派遣労働者が従事する業務と同種の業務に従事する当該派
  遣先に雇用される労働者に関する情報であつて当該措置に必要なものを提供する等必要な協力をする
  ように努めなければならない。
   第四十条の二第一項第三号中「(昭和二十二年法律第四十九号)」を削る。
   第四十条の四中「雇用契約」を「労働契約」に改める。
   第四十条の五中「雇用契約」を「労働契約」に改め、同条に次のただし書を加える。
   ただし、当該同一の派遣労働者について第三十五条の規定による期間を定めないで雇用する労働者
   である旨の通知を受けている場合は、この限りでない。
   第四十条の五の次に次の一条を加える。
   (離職した労働者についての労働者派遣の役務の提供の受入れの禁止)
 第四十条の六 派遣先は、労働者派遣の役務の提供を受けようとする場合において、当該労働者派遣に
  係る派遣労働者が当該派遣先を離職した者であるときは、当該離職の日から起算して一年を経過する
  日までの間は、当該派遣労働者(雇用の機会の確保が特に困難であり、その雇用の継続等を図る必要
  があると認められる者として厚生労働省令で定める者を除く。)に係る労働者派遣の役務の提供を受
  けてはならない。
 2 派遣先は、第三十五条第一項の規定による通知を受けた場合において、当該労働者派遣の役務の提
   供を受けたならば前項の規定に抵触することとなるときは、速やかに、その旨を当該労働者派遣をし
   ようとする派遣元事業主に通知しなければならない。
   第四十四条第二項中「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関す
 る法律」を「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に改め、同条
 第五項中「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」を
 「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に、「第二十六条第一項」
 を「第二十三条の二」に改める。
  第四十五条第一項から第四項まで、第八項、第九項、第十五項及び第十六項、第四十六条第一項、第
 三項、第六項、第十二項及び第十三項並びに第四十七条第一項及び第二項中「労働者派遣事業の適正な
 運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」を「労働者派遣事業の適正な運営の確保
 及び派遣労働者の保護等に関する法律」に改める。
  第四十八条の見出しを「(指導及び助言等)」に改め、同条に次の一項を加える。
 3 厚生労働大臣は、第二十三条第三項又は第二十三条の二の規定に違反した派遣元事業主に対し、第
  一項の規定による指導又は助言をした場合において、当該派遣元事業主がなお第二十三条第三項又は
  第二十三条の二の規定に違反したときは、当該派遣元事業主に対し、必要な措置をとるべきことを指
  示することができる。
  第四十九条第一項中「この法律」の下に「(第二十三条第三項及び第二十三条の二の規定を除く。)」
 を加える。
  第四十九条の二第一項中「厚生労働大臣は」の下に「、労働者派遣の役務の提供を受ける者が」を加
 え、「又は第四十条の五の規定に違反している者に対し、第四十八条第一項の規定による指導又は助言
 をした場合において、その者がなお第四条第三項、第二十四条の二、第四十条の二第一項、第四十条の
 四又は第四十条の五の規定に違反しており、又は違反するおそれがあると認めるときは、当該」を「、
 第四十条の五若しくは第四十条の六第一項の規定に違反しているとき、又はこれらの規定に違反して第
 四十八条第一項の規定による指導若しくは助言を受けたにもかかわらずなおこれらの規定に違反するお
 それがあると認めるときは、当該労働者派遣の役務の提供を受ける」に、「若しくは第四十条の二第一
 項」を「、第四十条の二第一項若しくは第四十条の六第一項」に、「雇用契約」を「労働契約」に改め
 る。
  第六十一条第二号中「第二十三条第三項」を「第二十三条第四項」に改め、同条第三号中「第三十五
 条、」を削り、同条中第五号を第六号とし、第四号を第五号とし、第三号の次に次の一号を加える。
 四 第三十五条の規定による通知をせず、又は虚偽の通知をした者

   (労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律の一部改正)
第二条 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律の一部を次のように改
 正する。
  第二十八条中「第三十一条」の下に「及び第四十条の六第一項第五号」を加える。
  第三十四条に次の一項を加える。
 3 派遣元事業主は、前二項の規定による明示をするに当たつては、派遣先が第四十条の六第一項第三
  号又は第四号に該当する行為を行つた場合には同項の規定により労働契約の申込みをしたものとみな
  されることとなる旨を併せて明示しなければならない。 
  第三十五条の五中「第四十条の六第一項」を「第四十条の九第一項」に改める。
  第四十条の六を第四十条の九とし、第四十条の五の次に次の三条を加える。
 第四十条の六 労働者派遣の役務の提供を受ける者(国(行政執行法人(独立行政法人通則法(平成十一
  年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人をいう。)を含む。次条において同じ。)及び
  地方公共団体(特定地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二
  項に規定する特定地方独立行政法人をいう。)を含む。次条において同じ。)の機関を除く。以下こ
  の条において同じ。)が次の各号のいずれかに該当する行為を行つた場合には、その時点において、
  当該労働者派遣の役務の提供を受ける者から当該労働者派遣に係る派遣労働者に対し、その時点にお
  ける当該派遣労働者に係る労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみ
  なす。ただし、労働者派遣の役務の提供を受ける者が、その行つた行為が次の各号のいずれかの行為
  に該当することを知らず、かつ、知らなかつたことにつき過失がなかつたときは、この限りでない。
  一 第四条第三項の規定に違反して派遣労働者を同条第一項各号のいずれかに該当する業務に従事さ
    せること。
  二 第二十四条の二の規定に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること。
  三 第四十条の二第一項の規定に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること(同条第四項に規定
   する意見の聴取の手続のうち厚生労働省令で定めるものが行われないことにより同条第一項の規定
   に違反することとなつたときを除く。)
   四 第四十条の三の規定に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること。
  五 この法律又は次節の規定により適用される法律の規定の適用を免れる目的で、請負その他労働者
   派遣以外の名目で契約を締結し、第二十六条第一項各号に掲げる事項を定めずに労働者派遣の役務
   の提供を受けること。
 2 前項の規定により労働契約の申込みをしたものとみなされた労働者派遣の役務の提供を受ける者は、
  当該労働契約の申込みに係る同項に規定する行為が終了した日から一年を経過する日までの間は、当
  該申込みを撤回することができない。
 3 第一項の規定により労働契約の申込みをしたものとみなされた労働者派遣の役務の提供を受ける者
  が、当該申込みに対して前項に規定する期間内に承諾する旨又は承諾しない旨の意思表示を受けなか
  つたときは、当該申込みは、その効力を失う。
 4 第一項の規定により申し込まれたものとみなされた労働契約に係る派遣労働者に係る労働者派遣を
  する事業主は、当該労働者派遣の役務の提供を受ける者から求めがあつた場合においては、当該労働
  者派遣の役務の提供を受ける者に対し、速やかに、同項の規定により労働契約の申込みをしたものと
  みなされた時点における当該派遣労働者に係る労働条件の内容を通知しなければならない。
 第四十条の七 労働者派遣の役務の提供を受ける者が国又は地方公共団体の機関である場合であつて、
  前条第一項各号のいずれかに該当する行為を行つた場合(同項ただし書に規定する場合を除く。)にお
  いては、当該行為が終了した日から一年を経過する日までの間に、当該労働者派遣に係る派遣労働者
  が、当該国又は地方公共団体の機関において当該労働者派遣に係る業務と同一の業務に従事すること
  を求めるときは、当該国又は地方公共団体の機関は、同項の規定の趣旨を踏まえ、当該派遣労働者の
  雇用の安定を図る観点から、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号。裁判所職員臨時措置法(昭
  和二十六年法律第二百九十九号)において準用する場合を含む。)、国会職員法(昭和二十二年法律第
  八十五号)、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)又は地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六
  十一号)その他関係法令の規定に基づく採用その他の適切な措置を講じなければならない。
 2 前項に規定する求めを行つた派遣労働者に係る労働者派遣をする事業主は、当該労働者派遣に係る
  国又は地方公共団体の機関から求めがあつた場合においては、当該国又は地方公共団体の機関に対し、
  速やかに、当該国又は地方公共団体の機関が前条第一項各号のいずれかに該当する行為を行つた時点
  における当該派遣労働者に係る労働条件の内容を通知しなければならない。
 第四十条の八 厚生労働大臣は、労働者派遣の役務の提供を受ける者又は派遣労働者からの求めに応じ
  て、労働者派遣の役務の提供を受ける者の行為が、第四十条の六第一項各号のいずれかに該当するか
  どうかについて必要な助言をすることができる。
 2 厚生労働大臣は、第四十条の六第一項の規定により申し込まれたものとみなされた労働契約に係る
  派遣労働者が当該申込みを承諾した場合において、同項の規定により当該労働契約の申込みをしたも
  のとみなされた労働者派遣の役務の提供を受ける者が当該派遣労働者を就労させない場合には、当該
  労働者派遣の役務の提供を受ける者に対し、当該派遣労働者の就労に関し必要な助言、指導又は勧告
  をすることができる。
 3 厚生労働大臣は、前項の規定により、当該派遣労働者を就労させるべき旨の勧告をした場合におい
  て、その勧告を受けた第四十条の六第一項の規定により労働契約の申込みをしたものとみなされた労
  働者派遣の役務の提供を受ける者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
  第四十九条の二第一項中「第四十条の六第一項」を「第四十条の九第一項」に改める。

   附 則(抄) 
  (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 一 附則第九条の規定 公布の日
 二 第二条の規定並びに附則第十一条及び第十三条の規定 この法律の施行の日(以下「施行日」とい
  う。)から起算して三年を経過した日
   (派遣労働者の雇用の安定)
第二条 政府は、この法律の施行により労働者派遣による就業ができなくなる派遣労働者その他の派遣労
 働者の雇用の安定を図るとともに、事業主の労働力の確保を支援するため、公共職業安定所又は職業紹
 介事業者(職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第四条第七項に規定する職業紹介事業者をいう。)
 の行う職業紹介の充実等必要な措置を講ずるように努めなければならない。
  (検討)
第三条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律による改正後の労働者派遣事業の適正な
 運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の規定の施行の状況等を勘案し、更なる派遣労働者
 の保護のための方策を含め、これらの法律の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、そ
 の結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
2 政府は、前項の規定を踏まえつつ、派遣労働者の保護を図ることの重要性にかんがみ、派遣先の責任
 の在り方等派遣労働者の保護を図る観点から特に必要と認められる事項について、速やかに検討を行う
 ものとする。
3 政府は、この法律の施行後、この法律による改正後の労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労
 働者の保護等に関する法律等の規定の施行の状況、高齢者の就業の実態等を勘案し、常時雇用する労働
 者でない者についての労働者派遣の在り方、物の製造の業務についての労働者派遣の在り方及び特定労
 働者派遣事業(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第二条第五号
 に規定する特定労働者派遣事業をいう。)の在り方について、速やかに検討を行うものとする。
  (一般労働者派遣事業の許可の取消し等に関する経過措置)
第四条 この法律の施行の際現に第一条の規定による改正前の労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派
 遣労働者の就業条件の整備等に関する法律又は第四条の規定による改正前の高年齢者等の雇用の安定等
 に関する法律(附則第七条において「旧高年齢者等雇用安定法」という。)の規定により許可を受けて、
 又は届出書を提出して労働者派遣事業を行っている者に対する許可の取消し若しくは事業の廃止の命令
 又は事業の停止の命令に関しては、この法律の施行前に生じた事由については、なお従前の例による。
  (派遣元事業主の関係派遣先に対する労働者派遣の制限に関する経過措置)
第五条 第一条の規定による改正後の労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関す
 る法律(次条において「新労働者派遣法」という。)第二十三条第三項及び第二十三条の二の規定は、施
 行日以後に開始する事業年度に係る同条に規定する関係派遣先への派遣割合について適用する。
  (日雇労働者及び離職した労働者についての労働者派遣の禁止に関する経過措置)
第六条 新労働者派遣法第三十五条の三第一項、第三十五条の四及び第四十条の六の規定は、施行日以後
 に締結される労働者派遣契約に基づき行われる労働者派遣について適用する。
  (罰則に関する経過措置)
第八条 この法律の施行前にした行為及び前条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合
 におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
  (政令への委任)
第九条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平二六・六・一三 法律六七号)(抄) 
  (施行期日)
第一条 この法律は、独立行政法人通則法の一部を改正する法律(平成二十六年法律第六十六号。以下
 「通則法改正法」という。)の施行の日から施行する。<以下略>
  (罰則に関する経過措置)
第二十九条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる
 場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
  (その他の経過措置の政令等への委任)
第三十条 附則第三条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に
 関する経過措置を含む。)は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。

   附 則 (平二七・九・一八 法律七三号)(抄) 
  (施行期日)
第一条 この法律は、平成二十七年九月三十日から施行する。ただし、附則第十一条の規定は、公布の日
 から施行する。 
  (検討) 
第二条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律による改正後の労働者派遣事業の適正な
 運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下「新法」という。)の施行の状況を勘案し、新法
 の規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるもの
 とする。
2 政府は、前項の規定にかかわらず、通常の労働者及び派遣労働者の数の動向等の労働市場の状況を踏
 まえ、この法律の施行により労働者の職業生活の全期間にわたるその能力の有効な発揮及びその雇用の
 安定に資すると認められる雇用慣行が損なわれるおそれがあると認められるときは、新法の規定につい
 て速やかに検討を行うものとする。
3 政府は、派遣労働者と派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先に雇用される労働者
 との均等な待遇及び均衡のとれた待遇の確保の在り方について検討するため、調査研究その他の必要な
 措置を講ずるものとする。 
  (一般労働者派遣事業の許可等に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労
 働者の保護等に関する法律(以下「旧法」という。)第五条第一項の許可を受けている者は、この法律の
 施行の日(以下「施行日」という。)に新法第五条第一項の許可を受けたものとみなす。この場合におい
 て、当該許可を受けたものとみなされる者に係る同項の許可の有効期間は、施行日におけるその者に係
 る旧法第十条の規定による許可の有効期間の残存期間と同一の期間とする。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第五条第二項の規定によりされた許可の申請は、新法第五条
 第二項の規定によりされた許可の申請とみなす。
3 この法律の施行の際現に旧法第八条第一項の規定により交付を受けている許可証は、新法第八条第一
 項の規定により交付を受けた許可証とみなす。 
  (欠格事由に関する経過措置)
第四条 新法第六条第四号から第七号までの規定は、施行日以後に同条第四号に規定する許可の取消しの
 処分を受けた者(当該者が法人である場合にあっては、同条第五号に規定する当該法人の役員であった
 者)又は同条第六号に規定する届出をした者(当該者が法人である場合にあっては、同条第七号に規定す
 る当該法人の役員であった者)について適用し、施行日前に旧法第六条第四号に規定する許可の取消し
 若しくは命令の処分を受けた者(当該者が法人である場合にあっては、同条第五号に規定する当該法人
 の役員であった者)又は同条第六号に規定する届出をした者(当該者が法人である場合にあっては、同条
 第七号に規定する当該法人の役員であった者)の当該許可の取消し若しくは命令の処分又は届出に係る
 欠格事由については、なお従前の例による。
  (一般労働者派遣事業の許可の取消し等に関する経過措置)
第五条 附則第三条第一項の規定により新法第五条第一項の許可を受けたものとみなされた者に対する新
 法第十四条第一項の規定による当該許可の取消し又は同条第二項の規定による労働者派遣事業の全部若
 しくは一部の停止の命令に関しては、施行日前に生じた事由については、なお従前の例による。
  (特定労働者派遣事業に関する経過措置)
第六条 この法律の施行の際現に旧法第十六条第一項の規定により届出書を提出して特定労働者派遣事
 業(旧法第二条第五号に規定する特定労働者派遣事業をいう。)を行っている者は、施行日から起算して
 三年を経過する日までの間(当該期間内に第四項の規定により労働者派遣事業の廃止を命じられたとき、
 又は新法第十三条第一項の規定により労働者派遣事業を廃止した旨の届出をしたときは、当該廃止を命
 じられた日又は当該届出をした日までの間)は、新法第五条第一項の規定にかかわらず、引き続きその
 事業の派遣労働者(業として行われる労働者派遣の対象となるものに限る。)が常時雇用される労働者の
 みである労働者派遣事業を行うことができる。その者がその期間内に同項の許可の申請をした場合にお
 いて、その期間を経過したときは、その申請について許可又は不許可の処分がある日までの間も、同様
 とする。
2 前項の規定による労働者派遣事業に関しては、新法第五条、第七条から第十条まで、第十一条第一項
 後段及び第二項から第四項まで、第十三条第二項、第十四条並びに第五十四条の規定は適用しないもの
 とし、新法の他の規定の適用については、当該労働者派遣事業を行う者を新法第二条第四号に規定する
 派遣元事業主とみなす。この場合において、新法第十一条第一項中「第五条第二項各号に掲げる」とあ
 るのは「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する
 法律(平成二十七年法律第七十三号)第一条の規定による改正前の労働者派遣事業の適正な運営の確保及
 び派遣労働者の保護等に関する法律(以下「平成二十七年改正前法」という。)第十六条第一項の届出書
 に記載すべきこととされた」と、新法第二十六条第三項中「第五条第一項の許可を受けている」とある
 のは「平成二十七年改正前法第十六条第一項の規定により届出書を提出している」とするほか、必要な
 読替えは、政令で定める。
3 第一項の規定による労働者派遣事業を行う者は、旧法第十六条第一項の届出書を提出した旨その他厚
 生労働省令で定める事項を記載した書類を、労働者派遣事業を行う事業所ごとに備え付けるとともに、
 関係者から請求があったときは提示しなければならない。
4 厚生労働大臣は、第一項の規定による労働者派遣事業を行う者が新法第六条各号(第四号から第七号
 までを除く。)のいずれかに該当するとき、又は施行日前に旧法第四十八条第三項の規定による指示を
 受け、若しくは施行日以後に新法第四十八条第三項の規定による指示を受けたにもかかわらず、なお新
 法第二十三条第三項若しくは第二十三条の二の規定に違反したときは当該労働者派遣事業の廃止を、当
 該労働者派遣事業(二以上の事業所を設けて当該労働者派遣事業を行う場合にあっては、各事業所ごと
 の当該労働者派遣事業。以下この項において同じ。)の開始の当時旧法第六条第四号から第七号までの
 いずれかに該当するときは当該労働者派遣事業の廃止を、命ずることができる。
5 厚生労働大臣は、第一項の規定による労働者派遣事業を行う者が施行日前に旧法(第三章第四節の規
 定を除く。)の規定若しくは当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき、若しくは施行日以後
 に新法(第三章第四節の規定を除く。)の規定若しくは当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したと
 き、又は職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)の規定若しくは当該規定に基づく命令若しくは処
 分に違反したときは、期間を定めて当該労働者派遣事業の全部又は一部の停止を命ずることができる。
6 前二項の規定による処分に違反した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
7 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し
 て、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同項の罰金刑を
 科する。
  (労働者派遣の期間に係る経過措置)
第七条 新法第三十五条の三の規定は、施行日以後に締結される労働者派遣契約に基づき行われる労働者
 派遣について適用する。
  (派遣元管理台帳及び派遣先管理台帳に関する経過措置)
第八条 新法第三十七条第一項第八号の規定は、施行日以後に新法第三十条第一項(同条第二項の規定に
 より読み替えて適用する場合を含む。)の規定により講じられる措置について適用する。
2 新法第三十七条第一項第九号及び第四十二条第一項第九号の規定は、施行日以後に行われる教育訓練
 について適用する。
  (労働者派遣の役務の提供を受ける期間に関する経過措置)
第九条 新法第四十条の二の規定は、施行日以後に締結される労働者派遣契約に基づき行われる労働者派
 遣について適用し、施行日前に締結された労働者派遣契約に基づき行われる労働者派遣については、な
 お従前の例による。
2 新法第四十条の三の規定は、施行日以後に締結される労働者派遣契約に基づき行われる労働者派遣に
 ついて適用する。。
  (罰則に関する経過措置)
第十条 施行日前にした行為並びに附則第五条及び前条第一項の規定によりなお従前の例によることとさ
 れる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
  (政令への委任)
第十一条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

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