保護帽の規格及び安全帯の規格の施行について
基発第746号
昭和50年12月17日
保護帽の規格及び安全帯の規格の施行について
保護帽の規格(昭和50年労働省告示第66号)及び安全帯の規格(昭和50年労働省告示第67号)は、昭和50年
9月8日公布され、昭和51年1月1日から施行されることとなった。
ついては、今回の規格の制定の趣旨を十分理解し、関係者への周知徹底を図るとともに、特に下記の事
項に留意して、その運用に遺憾のないようにされたい。
なお、それぞれの規格の施行に伴い、昭和27年9月20日付け基発第675号、昭和33年2月13日付け基発第
90号及び昭和43年1月13日付け安発第2号通達中保護帽の構造及び性能に係る事項を削除し、昭和50年2月
24日付け基発第110号通達「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令の施行について」中、記の2の
(2)のイ「ロープを1本掛にして使用する安全帯の例」中の「胴当ベルト」を「補助ベルト」に訂正するも
のとする。
記
第1 保護帽の規格関係
1 第2条関係
(1) 「合成樹脂」には、強化プラスチック(強化材を加えたプラスチックで、強化材としてガラス繊
維が広く使われており、FRPと略称されている。)ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS
樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン及びスチレンの共重合樹脂)、フエノール樹脂等があること。
(2) 「発ぽうスチロール」とは、ポリスチレンを発ぽう成型したものをいうこと。
2 第3条関係
(1) 第1号は、帽体、リベット、附属品等の材料として金属を使用する場合について定めたものであ
り、耐食性を有するもの又はさび止め処理を施したものでなければならない趣旨であること。
(2) 第2号は、着装体、あごひも、衝撃吸収ライナー等皮膚に接触するものについて定めたものであ
ること。
3 第4条関係
(1) (平成3年7月30日付け基発第474号により削除)
(2) 第3号は、保護帽が第7条に定める衝撃吸収性能を有するために必要な頂部すき間を、常に保てる
ようにするため、着装体の環ひもについて環の大きさを自由に調節できない構造のものとしたもの
であること。
(3) 第4号の間げきについては、ヘッドバンドの帽体内表面側にゴム、スポンジ等の緩衝材を断続的
に取り付けた場合であって、当該緩衝材のない部分における着装体と帽体との間げきが5mm以上あ
るときは、本号の規定に適合するものとみなして差し支えないこと。
4 第5条関係
(1) 第1号は、第4条第1号と同様の趣旨であること。
(2) 第2号の「その他の突出物」には、帽体にシールド、ランプ、ヘッド・ホーン等を取り付けるた
めの突出物があり、帽体の補強等の目的で、帽体表面に加工される凸部は含まれないこと。
5 第6条関係
(1) 第1項の表「試験方法」の欄の円すい形ストライカの「落下点」の位置は、常に頂部リングの中
心点上になるようにするものとすること。
(平成3年7月30日付け基発第474号により、物体の飛来又は落下による危険を防止するための保護
帽(以下「飛来・落下用保護帽」という。)については適用しない。)
(2) 第1項の表「試験方法」の欄の「帽体の前頭部、後頭部及び両側頭部」については、それぞれの
部分の厚さの最も薄いと思われる箇所になるようにするものとすること。
6 第7条関係
(1) 第1項の試験の実施に当たっては、人頭模型の直下に荷重計を取り付け、これに伝達された衝撃
荷重及びその継続時間を測定記録装置を用いて計測し、その値によって性能を判定すること。
(2) (1)の測定記録装置は、周波数範囲が0Hzから2,500Hz以上で、かつ、±10%の誤差内で応答する
ものであることが望ましいこと。
(3) 第1項の表「性能」の欄第2号及び第3号の衝撃荷重の継続時間は、荷重と時間の測定波形が断続
している場合、それぞれの荷重に対応する時間の長さをとって差し支えないこと。
(平成3年7月30日付け基発第474号により、飛来・落下用保護帽については適用しない。)
(4) (平成3年7月30日付け基発第474号により削除)
7 第8条関係
1個の保護帽で、物体の飛来又は落下による危険を防止し、かつ墜落による危険を防止するための
ものについては、その旨の表示を行うこと。なお、この場合、法第44条第1項の検定については、物
体の飛来又は落下による危険を防止するための保護帽としての検定を別個に受けるべきものであるこ
と。
第2 (平成14年3月14日付け基発第0314003号により削除)