労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令
第十一章 指定除染等業務記録保存機関(第百十条−第百二十三) |
労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令 目次
(指定)
第百十条 東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係
る電離放射線障害防止規則(平成二十三年厚生労働省令第百五十二号。以下「除染則」という。)第六
条第二項、第二十一条、第二十五条の五第二項、第二十五条の九、第二十七条第一項及び第二十八条
第一項の指定(以下この章において単に「指定」という。)については、除染則第六条第二項、第二十
五条の五第二項及び第二十五条の九の記録(以下この章において単に「記録」という。)及び除染則第
二十一条の除染等電離放射線健康診断個人票(以下単に「除染等電離放射線健康診断個人票」という。)
の保存に関する業務(以下この章において「記録保存業務」という。)を行おうとする者の申請により
行う。
2 指定を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
一 名称及び住所
二 記録保存業務を行おうとする事務所の名称及び所在地
三 記録保存業務を開始しようとする年月日
3 前項の申請書には、次に掲げる書類を添えなければならない。
一 定款及び登記事項証明書
二 申請の日を含む事業年度の前事業年度における財産目録及び貸借対照表
三 申請の日を含む事業年度及び翌事業年度における事業計画書及び収支予算書
四 役員の氏名及び略歴を記載した書面
五 次条第一項各号の要件に適合していることを証するに足りる書類
(指定基準)
第百十一条 厚生労働大臣は、他に指定を受けた者がなく、かつ、前条の申請が次の各号に適合してい
ると認めるときでなければ、指定をしてはならない。
一 職員、設備、記録保存業務の実施の方法その他の事項が、記録保存業務の適正かつ確実な実施に
適合したものであること。
二 経理的及び技術的な基礎が、記録保存業務の適正かつ確実な実施に足るものであること。
2 厚生労働大臣は、前条の規定による申請が次の各号のいずれかに該当するときは、指定をしてはな
らない。
一 申請者が、一般社団法人又は一般財団法人以外の者であること。
二 申請者が行う記録保存業務以外の業務により申請者が記録保存業務を公正に実施することができ
ないおそれがあること。
三 申請者が法又は法に基づく命令の規定に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行
を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者であること。
四 申請者が第百十八条の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過し
ない者であること。
五 申請者の役員のうちに、第三号に該当する者があること。
(実施義務)
第百十二条 指定を受けた者(以下この章において「指定除染等業務記録保存機関」という。)は、事業
者が、除染則第六条第二項、第二十一条、第二十五条の五第二項、第二十五条の九、第二十七条第一
項又は第二十八条第一項の規定により記録又は除染等電離放射線健康診断個人票(次項及び第百十九条
において「記録等」という。)を引き渡そうとするときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、
これに応じなければならない。
2 指定除染等業務記録保存機関は、前項の規定により事業者から引き渡された記録等について、当該
事業者又は当該記録等に係る者から照会があつたときは、正当な理由がある場合を除き、当該照会に
対して速やかに回答しなければならない。
(変更の届出)
第百十三条 指定除染等業務記録保存機関は、その名称若しくは住所又は記録保存業務を行う事務所の
名称若しくは所在地を変更しようとするときは、次の事項を記載した届出書を厚生労働大臣に届け出
なければならない。
一 変更後の指定除染等業務記録保存機関の名称若しくは住所又は記録保存業務を行う事務所の名称
若しくは所在地
二 変更しようとする年月日
三 変更の理由
(業務規程)
第百十四条 指定除染等業務記録保存機関は、記録保存業務の開始前に、次の事項を記載した記録保存
業務の実施に関する規程(次項において「記録保存業務規程」という。)を定め、厚生労働大臣に届け
出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
一 記録保存業務の実施方法に関する事項
二 記録保存業務に関する帳簿及び書類の保存に関する事項
三 前二号に掲げるもののほか、記録保存業務に関し必要な事項
2 指定除染等業務記録保存機関は、前項後段の規定により変更の届出をしようとするときは、次の事
項を記載した申請書に変更後の記録保存業務規程を添えて、厚生労働大臣に提出しなければならない。
一 変更しようとする事項
二 変更しようとする年月日
三 変更の理由
(事業報告書等の提出)
第百十五条 指定除染等業務記録保存機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の事業報告
書及び収支決算書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。
(勧告)
第百十六条 厚生労働大臣は、記録保存業務の適正かつ確実な実施のため必要があると認めるときは、
指定除染等業務記録保存機関に対し、記録保存業務に関し必要な措置を採るべきことを勧告すること
ができる。
(業務の休廃止)
第百十七条 指定除染等業務記録保存機関は、記録保存業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しよう
とするときは、その休止又は廃止の日の六月前までに、次の事項を記載した申請書を厚生労働大臣に
届け出なければならない。
一 休止し、又は廃止しようとする記録保存業務の範囲
二 記録保存業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとする年月日
三 記録保存業務の全部又は一部を休止しようとする場合にあつては、その期間
四 記録保存業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとする理由
(指定の取消し等)
第百十八条 厚生労働大臣は、指定除染等業務記録保存機関が第百十一条第二項第三号又は第五号に該
当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
2 厚生労働大臣は、指定除染等業務記録保存機関が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、
その指定を取り消し、又は期間を定めて記録保存業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第百十二条、第百十四条、第百十五条又は前条の規定に違反したとき。
二 第百十六条の規定による勧告があつたにもかかわらず、当該勧告に係る措置を講じていないと認
められるとき。
三 第百二十一条第一項の条件に違反したとき。
(帳簿)
第百十九条 指定除染等業務記録保存機関は、除染則第六条第二項、第二十一条、第二十五条の五第二
項、第二十五条の九、第二十七条第一項又は第二十八条第一項の規定により事業者から記録等が引き
渡されたときは、次の事項を記載した帳簿を備え、記録保存業務の廃止(指定の取消しを含む。)に至
るまで保存しなければならない。
一 当該記録等を指定除染等業務記録保存機関に引き渡した者の氏名又は名称、住所及び連絡先
二 当該記録等が引き渡された年月日
三 当該記録等を保存する場所
(報告の徴収)
第百二十条 厚生労働大臣は、記録保存業務の適正かつ確実な実施のため必要があると認めるときは、
指定除染等業務記録保存機関に対し、必要な事項を報告させることができる。
(指定の条件)
第百二十一条 指定には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
2 前項の条件は、当該指定に係る事項の確実な実施を図るため必要な最少限度のものに限り、かつ、
当該指定を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
(厚生労働大臣による記録保存業務の実施)
第百二十二条 厚生労働大臣は、指定を受ける者がいない場合、指定除染等業務記録保存機関が第百十
七条の規定により記録保存業務の全部若しくは一部を休止し、若しくは廃止した場合、第百十八条の
規定により指定を取り消し、若しくは指定除染等業務記録保存機関に対し記録保存業務の全部若しく
は一部の停止を命じた場合又は指定除染等業務記録保存機関が天災その他の事由により記録保存業務
の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において、必要があると認めるときは、当該
記録保存業務の全部又は一部を自ら行うものとする。
2 指定除染等業務記録保存機関は、前項に規定する場合には、次の事項を行わなければならない。
一 厚生労働大臣に当該記録保存業務並びに当該記録保存業務に関する帳簿及び書類を引き継ぐこと。
二 その他厚生労働大臣が必要と認める事項
(公示)
第百二十三条 厚生労働大臣は、次の表の上欄に掲げる場合には、同表の下欄に掲げる事項を官報で告
示しなければならない。(表)