研削盤等構造規格
第三章 研削といしの覆(おお)い(第二十条−第二十八条) |
研削盤等構造規格
目次
(材料)
第二十条 研削といしの覆い(以下「覆い」という。)の材料は、次の各号に掲げる機械的性質を有する圧
延鋼板でなければならない。
一 引張強さの値が二百七十ニュートン毎平方ミリメートル以上で、かつ、伸びの値が十四パーセント
以上であること。
二 引張強さの値(ニュートン毎平方ミリメートルを単位とする。)に伸びの値(パーセントを単位とす
る。)の二十倍の値を加えた値が七百五十以上であること。
2 前項の規定にかかわらず、携帯用研削盤の覆い及びバンド型の覆い以外の覆いの材料は、次の表の上
欄に掲げる研削といしの最高使用周速度に応じて、同表の下欄に掲げるものとすることができる。(表)
3 前二項の規定にかかわらず、切断といし(最高使用周速度が八十メートル毎秒以下のものに限る。)
に使用される覆いの材料は、引張強さの値が百八十ニュートン毎平方ミリメートル以上で、かつ、伸び
の値が二パーセント以上のアルミニウムとすることができる。
(防護箇所等)
第二十一条 覆(おお)いは、研削といしのうち次の各号に掲げる箇所(研削に必要な部分を除く。)を覆
(おお)うものでなければならない。
一 側面を使用することを目的とする研削といしの覆(おお)いにあつては、研削といしの周面及び固
定側の側面
二 携帯用研削盤の覆(おお)い(前号の覆(おお)いを除く。)で周板と固定側の側板が継ぎ目のない
一枚の圧延鋼板で作成されるものにあつては、研削といしの周面、固定側の側面及び取りはずし側の
側面(周板の端部が次の図(イ)に示すように取りはずし側に五ミリメートル以上曲げられており、かつ、
厚さが第二十三条第一項の表に掲げる値の二十パーセント増の値以上の覆(おお)いにあつては、そ
の取りはずし側の側面を除く。)の次の図(ロ)に示す箇所(図)
三 前各号に掲げる覆(おお)い以外の覆(おお)いにあつては、研削といしの周面及び両側面(取りは
ずし側のといし軸の側面を含む。)
2 研削といしのうち前項の研削に必要な部分は、研削盤の種類に応じて、次の図によるものでなければ
ならない。(図)
(厚さ)
第二十二条 圧延鋼板を材料に使用する覆い(第二十六条に規定する覆いを除く。)の厚さは、研削といし
の最高使用周速度、研削といしの厚さ及び研削といしの直径に応じて、次の表に掲げる値以上でなけれ
ばならない。(表)
2 鋳鉄、可鍛鋳鉄又は鋳鋼を材料に使用する覆(おお)いの厚さは、前項の値に材料の種類に応じて、
次の表に掲げる係数を乗じて得た値以上でなければならない。(表)
(厚さの特例等)
第二十三条 前条第一項の規定にかかわらずオフセツト形といし及び切断といし以外の次の表に掲げる研
削といしに使用される覆いで周板と固定側の側板が継ぎ目のない一枚の圧延鋼板で作成されるものの厚
さは、研削といしの最高使用周速度、研削といしの厚さ及び研削といしの直径に応じて、覆いの板の区
分ごとに、それぞれ同表に掲げる値とすることができる。(表)
2 前項の覆(おお)いで固定側の周板と取りはずし側の側板とを結合して作成するものについては、取
りはずし側の側板の端部は、次の図に示すように曲げられているものでなければならない。(図)
(厚さの特例等)
第二十四条 第二十二条第一項の規定にかかわらず、次の表に掲げるオフセット形といし(直径が二百三
十ミリメートル以下で最高使用周速度が七十二メートル毎秒以下のものに限る。)に使用される覆いで
周板と固定側の側板が継ぎ目のない一枚の圧延鋼板で作成されるものの厚さは、研削といしの厚さに応
じて、同表に掲げる値とすることができる。(表)
2 前項の覆(おお)いは、次の図に示すようにその端部が曲げられているものでなければならない。(図)
(厚さの特例等)
第二十五条 第二十二条第一項の規定にかかわらず、次の表に掲げる切断といし(最高使用周速度が八十
メートル毎秒以下のものに限る。)に使用される覆いで圧延鋼板で作成されるものの厚さは、研削とい
しの厚さ及び研削といしの直径に応じて、覆いの板の区分ごとに、同表に掲げる値とすることができる。
(表)
2 第二十二条第二項の規定は、前項の切断といしに使用される覆(おお)いで、鋳鉄、可鍛鋳鉄又は鋳
鋼で作成されるものについて準用する。
3 第一項の切断といしに使用される覆いで、アルミニウムで作成されるものの厚さは、同項の値に、ア
ルミニウムの引張強さの値に応じて、次の表に掲げる係数を乗じて得た値以上でなければならない。(表)
(バンド型覆いの厚さ)
第二十六条 バンド型の覆いの厚さは、次の表の上欄に掲げる研削といしの直径に応じて、同表の下欄に
掲げる値以上でなければならない。(表)
2 前項の覆いは、次の図に示すものでなければならない。(図)
(強度の保持)
第二十七条 覆いは、その強度を低下させるおそれのある穴、溝等がないものでなければならない。
(研削といしとの間隙(げき)の調整)
第二十八条 卓上用研削盤又は床上用研削盤に使用される覆いは、調整片の取付けその他の方法により、
研削に必要な部分における研削といしの周囲と覆いとの間隙(げき)を十ミリメートル以下に調整できる
ものでなければならない。
2 前項の調整片は、次の各号に適合するものでなければならない。
一 板状であること。
二 材料は、第二十条第一項に規定する圧延鋼板であること。
三 厚さは、覆いの周板の厚さと同等以上の値(最小三ミリメートル、最大十六ミリメートル)である
こと。
四 有効横断面積は全横断面積の七十パーセント以上、有効縦断面積は全縦断面積の二十パーセント以
上であること。
五 取付けねじの直径及び数は、研削といしの厚さに応じて、それぞれ次の表の中欄及び下欄に掲げる
数値以上であること。(表)