安全衛生情報センター
去る4月22日、兵庫県神戸市の橋梁建設工事において架設桁が落下し、10名の労働者が被災し、うち2名 が死亡するという誠に遺憾に堪えない重大災害が発生しました。厚生労働省においては、独立行政法人労 働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所の協力を得つつ、現在、専門的技術的見地から災害原因の究 明と再発防止対策の樹立のための調査及び検討を進めているところですが、橋桁、架設桁等の重量物が落 下した場合には、甚大な被害を発生することから、当該重量物の吊り上げ、送り出し、横取り、吊り下ろ し等の作業(以下「橋桁等移動作業」という。)においては、安全対策の徹底を期する必要があります。 ついては、貴団体におかれては、会員企業に対し、施工中の橋梁建設工事について、施工計画に基づい た安全確保措置等が確実に講じられているか、現場において、下記事項に留意して安全総点検を実施して いただくとともに、問題がある場合にはその改善を徹底していただくよう要請いたします。 おって、点検結果等につきましては、6月10日までに、本職あて報告していただきたく、併せてお願い いたします。(※「おって」以下の要請については、建設業労働災害防止協会を除く2団体宛て)
1 構造物及び架設用設備の支持条件、荷重条件等に合致した作業方法により作業を実施すること。 2 架設用設備の構造・強度に応じた適切な使用及び保守点検を実施すること。 3 安全な作業手順を定め、それに基づいて作業を実施すること。 4 作業の指揮命令系統を明確にするとともに、作業主任者等の職務の励行を図ること。 5 十分な知識・技能を有する作業者により作業を実施すること。 6 関係事業者間の連絡調整を緊密に行うこと。