別紙

ブランコ作業における死亡災害の概要



1. 平成22年に発生した死亡災害5件の概要

1月21日
 被災者は、ホテルの窓清掃作業のため、ロープを緊結し、ホテル屋上のパラペット(屋上手すり)から
ロープを伝って下降しようとしたところ、ロープの緊結がほどけ、高さ約45m下の地面に墜落した。

6月11日
 被災者は、8階建てビルの外面窓清掃作業のため、屋上にブランコをセットした後、6階の窓ガラスを清
掃していたところ、ブランコのロープ2本が切断し、地上へ墜落した。

8月5日
 被災者は、6階建ビルの窓拭き作業のため、屋上において、ビル外壁を下るための「ブランコ(通称)」
を取付けるメインロープを盛り替えていたところ、何らかの原因で屋上南端から22.3m下の当該ビル南側
のアスファルト駐車場に墜落した。

11月13日
 被災者は別の作業者と2名で、建物(高さ約24m)の窓ガラス清掃作業を行っており、吊り下げ器具を移動
させた後、吊り下げ器具の固定をするための親綱を張っていたところ、パラペット(屋上手すり)付近にい
た被災者が、吊り下げ器具とともに地上に墜落した。

12月22日
 被災者は、7階建てビルにおいて、ブランコを使用して外壁・窓清掃作業を行っていたところ、ブラン
コを支えていたメインロープの屋上部分の結び目が外れ, 被災者は, 7階壁面位置からメインロープ・ブ
ランコごと地上に墜落した。被災者の垂直親綱(ライフライン)は外れていなかった。

2. これまでに発生したブランコ作業における墜落災害の主な原因
  ここ10年間に発生したブランコ作業に係る墜落災害26件の原因については、「安全帯を使用せずブラ
 ンコ作業準備のため建物屋上から墜落」(9件)、「ロープがほどけたこと」(6件)及び「ロープが切断し
 たこと」(4件)が全体の8割を占めている。