別添1 |
ブーム付きコンクリートポンプ車のブーム破損災害
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発生年 平成14年 |
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発生場所 東京都渋谷区 |
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発生状況
マンション新築工事における地下1階部分のコンクリート打設作業において、ブーム付きコンクリートポンプ車で生コンクリートの圧送作業を行っていたところ、コンクリートポンプ車のブームが第2ブームのブーム受け溶接部付近で折れ(図1)、落下したブーム先端部分が地上1階付近でコンクリートならしの補助作業を行っていた被災労働者に当たった。 |
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被災状況 死亡1名 |
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事故原因の概要(推定) |
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(1) |
第2ブームのブーム受け溶接部付近は、応力が集中する構造となっていた。 |
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(2) |
ブーム受け溶接部付近に、何らかの原因で微少なき裂が発生した。(図2に示すア、イ、ウ、エの4カ所。) |
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(3) |
コンクリート打設作業等による、ブーム受け溶接部付近への応力の繰り返し発生により、ア〜エのき裂は合体しながら次第に拡大し、第2ブーム全周の約4分の1に達した。(図2に示す疲労破壊の部分。) |
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(4) |
平成7年以後特定自主検査が行われず、また定期自主検査(月次)も行われなかったため、き裂の状況について把握されず、補修等の必要な措置が行われなかった。 |
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(5) |
災害発生当日の作業で発生した応力により、疲労破壊部分からの延性的破壊が急速に進行し、第2ブームが破損した。
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図1 破損部分
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図2 破損様式とき裂進展経路の概念図 |