別添 丸のこ盤の点検基準
点検項目 |
点検方法 |
判定基準 |
異常を認めたときの措置 | 点検時期 |
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日常 |
定期 |
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1 割刃 | 1 固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、割刃の先端を手で揺すり固定の確実さを触感により調べる。 | ぐらつきがないこと。 | 締め付けること。 | ○ |
○ |
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2 損傷の有無 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、割れ、そり、欠け等の損傷がないかを目視により調べる。 | 割れ、そり、欠け等の損傷がないこと。 | 交換すること。 | ○ |
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2 刃物、ベルト等の回転部分の覆い | 1 固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、覆いを手で揺すり固定の確実さを触感により調べる。 | ぐらつきがないこと。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
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2 損傷の有無 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、覆いに亀裂、変形等の損傷がないかを目視により調べる。 | 亀裂、変形等の損傷がないこと。 | 修理すること。 | ○ |
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3 丸のこ軸固定装置 | 1 作動の円滑さ及び固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、丸のこ軸固定装置を作動させ、手で丸のこ軸を回転方向に揺すり、作動の円滑さ及び固定の確実さを目視又は触感により調べる。 | [1]ノックピンの作動が重くないこと。 [2]ノックピンの挿入は所定の位置まで挿入すること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
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2 損傷の有無 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、ノックピンの変形、ノックピンの穴の摩耗、丸のこ軸両面の摩耗等の損傷がないかを目視により調べる。 | [1]ノックピンの変形、ノックピンの穴の摩耗等がないこと。 [2]丸のこ軸両面に摩耗等の損傷がないこと |
調整又は修理すること。 | ○ |
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4 歯の接触予防装置 | 固 定 式 |
1 昇降の円滑さ、確実さ及び固定の確実さ | 丸のこを取り付けない状態で電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、歯の接触予防装置の調整ねじを緩め、手で歯の接触予防装置を昇降させ、昇降の円滑さを触感により調べる。 | 昇降が著しく重くないこと。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
2 損傷の有無 | 丸のこを取り付けない状態で電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、歯の接触予防装置に変形、亀裂等の損傷がないかを目視により調べる。 | 変形、亀裂等の損傷がないこと。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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可 動 式 |
1 作動の円滑さ及び確実さ | 丸のこを取り付けない状態で電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、加工材を用いて模擬加工を行い、作動の円滑さ及び確実さを目視及び触感により調べる。 | [1]加工材送りが著しく重くないこと。 [2]加工材の送材が完了したとき、覆いがテーブル面に接触すること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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2 損傷の有無 | 丸のこを取り付けない状態で電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、歯の接触予防装置に変形、亀裂等の損傷がないかを目視により調べる。 | 変形、亀裂等の損傷がないこと。 | 修理又は交換すること。 | ○ |
○ |
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3 反ぱつ機能の確実さ | 丸のこを取り付けない状態で電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、加工材を用いて模擬加工を行い、送材の途中で加工材を引っ張り加工材の逆送が停止するかを目視又は触感により調べる。 | 加工材の逆送が停止できること。 | 修理又は交換すること。 | ○ |
○ |
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支 柱 |
ヒンジ部の固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、ヒンジ部の固定ねじを締め付け、支柱の先端を手で揺すりがたつき等がないかを目視及び触感により調べる。 | がたつき等がないこと。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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5 ブレーキ | 1 制動の確実さ | 丸のこ盤を無負荷で運転し、丸のこ軸の回転が正規の回転に達した後スイッチを切り、ブレーキを作動させ、制動の確実さを目視により調べる。 | ブレーキを作動させてから概ね5秒以内に停止すること。なおブレーキモーターについては5秒以内に停止すること。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
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2 損傷の有無 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、ブレーキシュー、ブレーキライニング等の摩耗、亀裂等の損傷がないかを目視により調べる。 | ブレーキシュー、ブレーキライニング等の摩耗、亀裂等の損傷がないこと。 | 修理すること。 | ○ |
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6 テーブル昇降装置及び固定装置 | 昇降の円滑さ及び固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、テーブルを昇降の全距離について昇降させ、スティックスリップがないか、又はテーブル昇降の任意の位置で固定し、テーブルを手で上下に揺すり、固定が確実であるかを目視又は触感により調べる。 | [1]昇降が著しく重くないこと。 [2]昇降にスティックスリップがないこと。 [3]固定が確実であること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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7 縦挽き定規 | 移動の円滑さ及び固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、縦挽き定規を移動の全距離について移動させ、移動の円滑さ、また、移動の任意の位置で固定し、定規を手で揺すり、固定の確実さを触感により調べる。 | [1]移動が著しく重くないこと。 [2]固定が確実であること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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8 横挽き兼角度挽き定規 | 移動の円滑さ及び固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、横挽き兼角度挽き定規を移動の全距離について移動させ、移動の円滑さ及び角度固定ボルトの固定の確実さを目視又は触感により調べる。 | [1]移動が著しく重くないこと。 [2]固定が確実であること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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9 テーブル傾斜装置及び固定装置 | 作動の円滑さ及び固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、テーブルの全傾斜角について、スティックスリップがないか、またテーブルを任意の位置で固定し、テーブルを手で上下に揺すり、固定が確実であるかを目視又は触感により調べる。 | [1]傾斜装置が著しく重くないこと。 [2]傾斜にスティックスリップがないこと。 [3]固定が確実であること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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10 丸のこ軸傾斜装置及び固定装置 | 作動の円滑さ及び固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、丸のこ軸の全傾斜角について、スティックスリップがないか、また丸のこ軸を任意の位置で固定し、丸のこ軸を手で傾斜方向に揺すり、固定が確実であることを目視又は触感により調べる。 | [1]昇降操作が著しく重くないこと。 [2]傾斜にスティックスリップがないこと。 [3]固定が確実であること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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11 丸のこ軸昇降装置及び固定装置 | 作動の円滑さ及び固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、丸のこ軸を昇降の全距離について昇降させ、スティックスリップがないか、また丸のこ軸を任意の位置で固定し、丸のこ軸を手で昇降方向に揺すり、固定が確実であることを目視又は触感により調べる。 | [1]昇降操作が著しく重くないこと。 [2]昇降にスティックスリップがないこと。 [3]固定が確実であること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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12 丸のこ軸移動装置 | 作動の円滑さ及び確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、丸のこ軸を移動の全距離について移動させ、スティックスリップがないか、また移動が確実であるかを目視により調べる。(移動量が段階的に調節できるものについては、段階別に行うこと。) | [1]移動にスティックスリップがないこと。 [2]移動量が確実であること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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13 加工材の押さえを兼ねる歯の接触予防装置 | 作動の円滑さ及び確実さ | 加工材の押さえを兼ねる歯の接触予防装置を作動させ、作動の円滑さ及び確実さを目視により調べる。 | [1]作動にがたつき等がないこと。 [2]接触予防装置がテーブル面に接触した後に丸のこがテーブル面から突出すること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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14 テーブル移動装置 | 作動の円滑さ及び確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、テーブルを全移動距離について移動させ、スティックスリップがないか、また移動量が確実であるかについて目視又は触感により調べる。(移動量が段階的に調節できるものについては、段階別に行うこと。) | [1]移動にスティックスリップがないこと。 [2]移動量が確実であること。 |
調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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15 反ぱつ防止つめ | 1 作動の円滑さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施し、コラムを最上の位置まで上昇させた後、つめ上げレバーを操作して反ぱつ防止つめを持ち上げ、つめ上げレバーを元の位置に戻したとき、全てのつめが元の位置に戻るかを目視により調べる。 | 全てのつめが元の位置に戻ること。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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2 損傷の有無 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施し、コラムを最上の位置まで上昇させた後、全てのつめについて反り、欠け、つめ先の摩耗等の損傷がないかを目視により調べる。 | 全てのつめに反り、欠け、つめ先の摩耗等の損傷がないこと。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
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16 跳ね返り防止つめ | 1 作動の円滑さ及び固定の確実さ | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施し、コラムを最上の位置まで上昇させた後、つめ上げレバーを操作して跳ね返り防止つめを持ち上げ、つめ上げレバーを元の位置に戻したとき、全てのつめが元の位置に戻るかを目視により調べる。 | 全てのつめが元の位置に戻ること。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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2 損傷の有無 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施し、コラムを最上の位置まで上昇させた後、全てのつめについて反り、欠け、摩耗等の損傷がないかを目視により調べる。 | 全てのつめについて反り、欠け、摩耗等の損傷がないこと。 | 修理すること。 | ○ |
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17 側方防護盤 | 作動の円滑さ及び損傷の有無 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施した後、操作レバーで作動させ、がたつき等がないか、また反り、欠け等の損傷がないかを目視及び触感により調べる。 | [1]がたつき等がないこと。 [2]反り、欠け等の損傷がないこと。 |
修理すること。 | ○ |
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18 加圧装置 | 1 作動の円滑さ及び損傷の有無 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施し、コラムを最上の位置まで上昇させた後、手で加圧ローラを回転させ、回転が著しく重くないか、また加圧ローラの表面に著しい傷がないかを目視及び触感により調べる。 | [1]回転が著しく重くないこと。 [2]ローラの表面に著しい傷がないこと。 |
修理すること。 | ○ |
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2 加圧用スプリングの損傷 | 電源スイッチを切るなど、丸のこ盤が不意に起動しないための措置を施し、コラムを最上の位置まで上昇させた後、加圧用スプリングに著しい腐食、切断等の損傷がないかを目視により調べる。 | 著しい腐食、切断等の損傷がないこと。 | 修理すること。 | ○ |
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19 送材装置 | 1 走行の円滑さ | 送り装置を作動させ、走行に蛇行、浮き上がり等がないかを目視により調べる。 | 蛇行、浮き上がり等がないこと。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
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2 変速の円滑さ及び確実さ | 送り装置を作動させて変速装置を低速から高速に、また高速から低速に操作し、変速の操作に無理がなく確実に行えるかを触感及び目視により調べる。 | 変速操作に無理がなく確実に行えること。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
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20 歩出し装置 | 作動の円滑さ及び確実さ | 歩出し量を設定した後、丸のこ用電動スイッチを切った状態で歩出し操作を行い、電動機用ベースの動きにスティックスリップがないか、また所定の歩出しが行えたかを目視により調べる。 | スティックスリップがなく、所定の歩出しが確実に行えること。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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21 オフセット装置 | 作動の確実さ | 丸のこ用電動機のスイッチを切った状態で走行装置を走行させ、左右の丸のこの開閉を目視により調べる。 | 丸のこが左右に開閉すること。 | 調整又は修理すること。 | ○ |
○ |
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22 走行装置 | 走行の円滑さ | 丸のこ用電動機のスイッチを切った状態で、走行装置を走行の全距離について走行させ、走行中にスティックスリップがないかを目視又は触感により調べる。 | スティックスリップがないこと。 | 調整又は修理すること。 | ○ |