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  (2)  石綿

工 程 等

作業環境改善対策

対策実施上の留意事項

関係法令等

ブレーキドラム又はバックプレートの分解清掃工程   ○ 対策として真空式粉じん除去装置を用いる方式と湿式方式があるが、両方式を比較した場合、湿式方式の場合には、[1]注水の際に発じんし、[2]排水の処理方法の誤りにより二次発じんの恐れがあることから真空式粉じん除去装置を用いることが望ましい。  
真空式粉じん除去装置による粉じんの除去 ○ 清掃を行うブレーキドラム又はバックプレートをカバーで覆い、付着し、又は堆積している石綿を含む粉じんに圧縮空気を吹き付けて飛散させ、カバーの側方から真空式の集じん機により除去する。この場合、車種の違い等によりブレーキドラム又はバックプレートの大きさに違いがあるので発じん防止を効果的にするために、カバーの大きさをブレーキドラム又はバックプレートの大きさに合わせる。 昭和51年5月22日 基発第408号
「石綿粉じんによる健康障害予防対策の推進について」
昭和53年9月28日 基発第543号
「自動車のブレーキドラム等からのたい積物除去作業について」
清掃作業の湿式化
[1]注水によるブラシ清掃
○ 粉じんが飛散しないように、バックプレート及びブレーキドラムに水をかけ、ポリジョッキ又はバケツに入れた水を注水しながらブラシで洗浄する。この場合、排水溝が設備されていて床面に直接洗浄水を流す場合は清掃後必ず床面を水洗いし、また、排水溝が設備されていない場合は、受け皿を使用して二次発じんを防止する。  
[2]ウエスによる清掃 ○ ブレーキドラム内にたい積した粉じんなどを十分に湿らせたウエスでぬぐいとる。この場合使用したウエスは、大量の水で洗浄するか、または廃棄する。  
[3]エンジンクリーナ、スチームクリーナ及び温水ウオッシャによる清掃 ○ エンジンクリーナを用いる場合には、エンジンクリーナに取り付けたホースの先端をポリジョッキ又はバケツの水の中に入れ、エヤーガンを軽く握って粉じんが飛散しない程度に注水して湿らせた後、強く噴水させて清掃する。
○ スチームクリーナ又は温水ウオッシャにより水を噴出させて清掃する場合には、粉じんが飛散しなよう外側から漸次清掃する。
○ 洗浄後は、前記の「注水によるブラシ清掃」と同様に、洗浄に使用した水の処理に留意する。
 
[4]自動洗浄装置による清掃 ○ ブレーキドラムをはずした後、作業者は、ブレーキドラムから離れた位置でボタン操作による湿式洗浄を行う。この場合、水圧が高すぎたり、水滴飛散防止用囲いが低かったりすると、水滴とともに石綿が作業場内へ飛散して周辺のはり、窓わく、機械設備の上等に付着し、乾燥すると作業場内に拡散する恐れがあるので、水圧の調節及び飛散防止用囲いの高さの調節に留意する。  
呼吸用保護具の使用 ○ 湿式方式の場合、注水の際発じんのおそれがある場合には、従事する労働者に防じんマスク等の有効な呼吸用保護具を使用させることが望ましい。