(令和5年3月31日 自主検査指針公示第25号により廃止)
3.1 作業装置
検 査 項 目 |
検 査 方 法 |
判 定 基 準 |
||
3.1.1 ブーム |
(1) ブーム (ラダーを含む。) |
[1]
ブームを全伸長して全体の曲がりの有無を調べる。 [2] ブームを全伸長したときの長手方向のねじれの有無を調べる。 [3] 伸縮動作を行って、個々のブームごとの曲がりの有無を調べる。 [4] ブームラップ部のへこみ(底板の湾曲)の有無を調べる。 [5] 側面板のうねり(ひずみ)の有無を調べる。 [6] 打こん及び局部的なへこみの有無を調べる。 [7] ブームを全伸長してブームを上下、左右に振り、各スライディングパッド部のがたの状態を調べる。 がたが大きい場合は、摩耗量を調べる。 [8] 溶接部のき裂及び損傷の有無を特に次の重点的に調べる。 イ 起伏シリンダー取付けブラケット部分 ロ ブームラップ部の上下補強部分 ハ ブームフート部分 ニ ブームポイント部分 ホ 側面補強板部分 ヘ 伸縮ロープ取付け部分 き裂が疑わしい場合は探傷器等で調べる。 |
[1]
全長にわたって上下及び左右に大きい曲がりがないこと。 [2] 著しいねじれがないこと。 [3] 著しい曲がりがなく、伸縮動作に支障がないこと。 [4] 著しいへこみがないこと。 [5] 特に圧縮荷重が加わる底板側の下半分に大きなうねり(ひずみ)がないこと。 [6] 著しい打こん又は局部的なへこみがないこと。 [7] 著しいがたがないこと。 (メーカーの指定する基準値内であること。) [8] き裂又は損傷がないこと。 |
|
(2) 絶縁ブーム及び絶縁カバー | [1]
絶縁ブーム及びカバーのき裂、損傷及び汚れの有無を調べる。 [2] 絶縁カバーの取付け状態の適否を調べる。 |
[1]
き裂、損傷又は著しい汚れがないこと。 [2] 取付け状態が適正であること。 |
||
(3) ヒンジピン ・ブームフート部 ・シリンダー部 ・作業床部 等 |
[1]
ブームを作動させ、各連結部のがたの状態を調べる。 [2] ピン抜け止めボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
[1]
著しいがたがないこと。 [2] 緩み又は脱落がないこと。 |
||
(4)屈折機構 |
a 屈折チェーン及びスプロケット | [1]
屈折チェーン及びスプロケットの損傷、摩耗及びたるみの有無を調べる。 [2] 取付けピンの損傷及び抜け止め部の異常の有無を調べる。 |
[1]
損傷、著しい摩耗又はたるみがないこと。 [2] 損傷がなく、抜け止めが正常であること。 |
|
b 屈折リンク及びピン | [1]
屈折リンク及びピンのき裂及び損傷の有無を調べる。 [2] 屈折リンク及びピンの取付け状態の適否を調べる。 [3] 屈折及び旋回を行い、各連結部のがたの有無を調べる。 |
[1]
き裂又は損傷がないこと。 [2] 取付け状態が適正であること。 [3] 著しいがたがないこと。 |
||
c ワイヤロープ | [1]
ワイヤロープの直径の減少量を調べる。 [2] ワイヤロープの素線切れの有無を調べる。 |
[1]
公称径の7%であること。 [2] 素線切れの数は、ワイヤロープ1よりの間において素線数の10%以内であること。 |
||
(5)
送油ガイド (ケーブルベアを含む。) |
[1]
ブームの伸縮を行い、送油ガイドの作動状態を調べる。 [2] ケース、帯板及びシーブの損傷の有無を調べる。 [3] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
[1]
正常に作動すること。 [2] 著しい損傷がないこと。 [3] 緩み及び脱落がないこと。 |
||
3.1.2 昇降装置 |
(1) リフトアーム及びマスト | [1]
リフトアーム操作を行い、異音、引っ掛かり及びインナーマストとアウターマスト間のがたの有無を調べる。 [2] 作業床をいっぱいに上昇させてリフトアーム及びマストのき裂、ねじれ及びかじりの有無を調べる。 [3] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 [4] ヒンジピンの損傷の有無及び取付け状態の適否を調べる。 [5] 連結部のがたの有無を調べる。 |
[1]
異音、引っ掛かり又は著しいがたがないこと。 [2] き裂、著しいねじれ又はかじりがないこと。 [3] 緩み又は脱落がないこと。 [4] 損傷がなく、取付け状態が適正であること。 [5] 著しいがたがないこと。 |
|
(2) リフトチェーン | [1]
チェーンの損傷及び摩耗の有無を調べる。 [2] チェーン取付けピンの損傷及び抜け止め部の異常の有無を調べる。 |
[1]
損傷又は著しい摩耗がないこと。 [2] 著しい損傷がなく、抜け止めが正常であること。 |
||
3.1.3 作業床装置 |
(1) 平衡装置 | [1]
起伏及び屈折を行い、平衡装置の作動状態を調べる。 [2] ワイヤロープ及びチェーンのき裂、損傷、たるみ及び摩耗並びにシーブ及びスプロケットのき裂及び摩耗の有無を調べる。 [3] ターンバックル及び取付けピンの損傷並びに抜け止め部の異常の有無を調べる。 |
[1]
正常に作動すること。 [2] き裂、損傷、著しいたるみ又は摩耗がないこと。 [3] 損傷がなく、抜け止めが正常であること。 |
|
(2) プラットフォーム及び手すり | [1]
プラットフォーム及び手すりのき裂、変形及び腐食の有無を調べる。 [2] 出入口の開閉状態及びロックの異常の有無を調べる。 |
[1]
き裂、著しい変形又は腐食がないこと。 [2] 開閉又はロックに異常がないこと。 |
||
(3) バケット及びバスケット | [1]
バケット及びバスケットのき裂及び変形の有無を調べる。 [2] バケットライナーの損傷の有無を調べる。 [3] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。 |
[1]
き裂又は著しい変形がないこと。 [2] 著しい損傷がないこと。 [3] 緩み又は脱落がないこと。 |
||
(4) 胴綱環及び補助ロープ掛け | [1]
損傷の有無を調べる。 [2] 取付け状態の有無を調べる。 |
[1] 損傷がないこと。 [2] 取付け状態が適正であること。 |
||
(5)
首振り装置 ・シリンダー式 ・モーター式 ・電気式 |
[1]
首振り動作を行い、作動状態及び異音の有無を調べる。 [2] 減速機、ブラケット等の損傷及び油漏れの有無を調べる。 [3] 首振りベース、リンク、ロックピン及びチェーンのき裂及び変形の有無を調べる。 [4] ロックを操作して掛かり具合を調べる。 [5] 各部の取付け状態の適否を調べる。 |
[1]
正常に作動し、異音がないこと。 [2] 損傷又は油漏れがないこと。 [3] き裂又は著しい変形がないこと。 [4] 確実にロックできること。 [5] 取付け状態が適正であること。 |
||
3.1.4 アタッチメント |
(1)つり上げ装置 |
a つり上げ装置 | [1]
つり上げ装置を作動させ、異音、異常振動及び異常発熱の有無を調べる。 [2] 定格荷重の荷をつり、ブレーキの動作状態を調べる。 [3] ケース内の油量を調べる。 [4] 油の汚れの有無を調べる。 [5] ケース周辺からの油漏れの有無を調べる。 [6] 減速機、ベース、ウィンチポスト、各セットピン、ロックピン等のき裂、損傷及び変形の有無を調べる。 [7] 各セットピン及びロックピンを作動させて異常の有無を調べる。 [8] 各部の取付け状態の適否を調べる。 |
[1]
異音、異常振動又は異常発熱がないこと。 [2] 正常に作動すること。 [3] 油量が適正であること。 [4] 著しい汚れがないこと。 [5] き裂、損傷又は著しい変形がないこと。 [6] 油漏れがないこと。 [7] ピンが正常に作動すること。 [8] 取付け状態が適正であること。 |
b ワイヤロープ | 3.1.1 ブーム (4) 屈折機構のワイヤロープの検査方法及び判定基準を適用すること。 | |||
c 繊維ロープ | [1]
指定されたロープ(仕様及び長さ)を使用しているかを調べる。 [2] ロープの素線切れ、毛羽立ち及び摩耗の有無を調べる。 [3] ロープの外層及び内層の破断の有無並びに乾燥状態を調べる。 [4] シンブルのき裂、変形及び摩耗の有無を調べる。 [5] 端末処理の損傷及び糸のほつれの有無を調べる。 [6] ロープが確実にドラムへ装着させているか調べる。 |
[1]
指定されたロープであること。 [2] 著しい素線切れ、毛羽立ち及び摩耗がないこと。 [3] 外層又は内層の破断がなく、ロープに水分を含んでいないこと。 [4] き裂又は著しい変形、摩耗がないこと。 [5] 著しい損傷又は糸のほつれがないこと。 [6] 確実に装着させていること。 |
||
d フック | [1]
フックの変形及び摩耗の有無を調べる。 [2] ロープ外れ止めの損傷の有無を調べる。 |
[1]
著しい変形又は摩耗がないこと。 [2] 損傷がないこと。 |
||
e サブブーム | サブブームのき裂、損傷及び変形の有無を調べる。 | き裂、損傷又は著しい変形がないこと。 | ||
(2) 油圧取出し口 | [1]
カップリングの損傷及び油漏れの有無を調べる。 [2] キャップの取付け状態の適否を調べる。 |
[1]
損傷又は油漏れがないこと。 [2] 取付け状態が適正であること。 |