安全衛生情報センター
昨年の陸上貨物運送事業における休業4日以上の死傷者数は15,382人となり、前年より2.8%減少したも のの、平成29年との比較では4.6%の増加となっている。また、昨年の死傷者数を労働者1000人当たりの 発生率でみると、8.55(全業種平均2.22)となり、就業者数が多い主な業種の中でも突出して高い水準にあ る。 陸上貨物運送事業における死亡災害については着実に減少しているが、労働災害全体では平成21年以降 の増加傾向に歯止めがかかっていない。第13次労働災害防止計画の目標達成に向けても一層の取組が必要 となっている。 死傷災害の発生要因としては、荷役作業時における労働災害が全体の約7割を占めている。荷役作業時 の労働災害では特に荷台からの転落が多く、うちトラック荷台等への昇降時に発生するものがその約4割 を占めている。 厚生労働省では、従来から「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン(平成25年3月)」 を策定し周知指導を通じて労働災害防止に取り組んでいるが、今般、厚生労働省と独立行政法人労働者健 康安全機構労働安全衛生総合研究所において、トラック荷台への昇降による転落災害を防ぐための安全対 策について、別添のとおり取りまとめた。 ついては、貴局における陸上貨物運送事業の第13次労働災害防止計画の目標達成に向けた進捗を勘案し たうえで、陸上貨物運送事業の関係団体に対し、管内の労働災害発生状況を提示し、別添リーフレットを 活用の上、改めて傘下会員への啓発、指導がなされるよう要請するとともに、管内事業者に対する荷台昇 降時の災害を含めた荷役作業時の労働災害防止対策について、周知指導の一層の推進を図られたい。 なお、別紙のとおり関係団体に周知したので、了知されたい。 (別添) リーフレット「陸上貨物運送事業におけるトラック荷台からの転落を防ぐために荷台昇降設備・装備はあ りますか?」 リーフレット「労働災害が増えています。荷物の積み降ろしを安全に」