安全衛生情報センター
国内の製造事業場において、複数の労働者に肺組織の繊維化、間質性肺炎、肺気腫、気胸等の肺疾患が 発症している事案が明らかになった(別紙)。 独立行政法人労働者健康安全機構の協力も得て作業実態等について調査を行ったところ、これまでに、 肺疾患を発症した労働者に共通する状況として、同工場内で製造している架橋型アクリル酸系水溶性高分 子化合物を主成分とする吸入性粉じんに日常的に高濃度でばく露し、多くがばく露開始から2年前後の短 期間の間に肺疾患を発症していたことが判明している。 厚生労働省では、引き続き原因究明のための調査を実施しているが、架橋型アクリル酸系水溶性高分子 化合物の吸入性粉じんによる肺疾患を防止するため、別添1のとおり、同吸入性粉じんへのばく露防止措 置や健康管理措置を講じること等について、関係メーカーの事業場等を所轄する労働局長に対して指示す るとともに、別添2のとおり、化学業界団体等に対して要請を行ったところである。 ついては、これらの通知について了知するとともに、同種の事案を予防する観点から、関係事業者に対 して、架橋型アクリル酸系水溶性高分子化合物をはじめとする吸入性粉じんによる肺疾患を防止するため、 ばく露防止措置等の実施について必要な指導等を行われたい。別紙(PDF:133KB)