木材加工用機械災害防止対策推進運動の実施等について |
改正履歴
標記については、平成5年3月25日付け基発第180号「木材加工用機械災害防止対策推進運動の実施等
について」により、その推進を図ってきたところであるが、木材加工用機械災害防止対策推進運動(以下
「推進運動」という。)は、十分活発に実施されているとはいえない状況である。
今般、別紙のとおり新たに木材加工用機械災害防止対策推進運動実施要綱を定め、引き続き推進運動を
実施することとしたところである。
本省においては、別添1から別添3により関係労働災害防止団体に対し、総合対策の推進とともに推進運
動の実施を要請し、別添4によりメーカー団体に対しても一層の取組を要請したところである。
各局においては、これらを了知のうえ、特定の月に重点的に実施させる等により推進運動の効果的な実
施に遺憾なきを期されたい。
別紙
木材加工用機械災害防止対策推進運動実施要綱
木材加工用機械災害防止総合対策を推進するため、本要綱により木材加工用機械災害防止対策推進運動
を実施することとする。
なお、特定の月に重点的に実施する等により、効果的な推進運動の実施を図るものとする。
第1 実施者
労働災害防止団体等の関係団体及び木材加工用機械設置事業場
第2 実施事項
1 関係団体が実施する事項
(1) ポスター、リーフレット、会報等により、木材加工用機械設置事業場(以下「事業場」という。)
に対し、総合対策及び丸のこ盤、帯のこ盤、手押しかんな盤等の構造、使用等に関する安全上のガ
イドライン(以下「丸のこ盤ガイドライン等」という。)の周知を図ること。また、安全大会等の
開催により周知啓発を図ること。
(2) 会員事業場等に対し、パトロールを実施すること。
(3) 事業場に対し、自主点検表等を活用した定期的な自主点検の実施を指導すること。
また、「木工作業点検の日」を設定し、自主点検の定着を促進すること。
2 事業場が実施する事項
(1) 丸のこ盤ガイドライン等の周知及びその徹底を図ること。また、機械の自動化、専用機の導入、
治具又は工具の使用等による機械の安全性の向上を図ること。
(2) 木材加工用機械(以下「機械」という。)については、歯の接触予防装置、反ぱつ予防装置、覆
い等の安全装置の取付け及びその機能の有効保持を確認すること。
このため、次の事項に留意すること。
イ 木材加工作業の内容や作業場のレイアウト等を見直し、機械を専用と汎用に区別して使用する
ことにより安全装置の調整頻度の低減化を図ること。
ロ 小物加工等の作業を行う場合には、材の形状、加工方法等に応じた複数の適切な安全装置を備
えておき、材の形状、加工方法等に応じて適切な安全装置を選択して使用すること。
(3) 木材加工用機械作業主任者又は安全確認者の次に掲げる職務の徹底を図ること。
イ 機械を取り扱う作業の指揮
ロ 適正な安全装置及び治具・工具の使用の確認
ハ 安全点検の実施及びその実施状況の確認
ニ 立入禁止措置の確認
(4) 機械、材料等に応じあらかじめ定常作業及び非定常作業についてそれぞれ作業手順を定め、作業
主任者及び安全確認者を通じ、作業者に周知徹底すること。
特に、機械の清掃、点検、修理等の非定常作業を行う場合には、当該機械の運転停止、起動装置
の施錠、表示板の設置等に関する作業手順を定めると共に、当該作業手順に従った作業を行うよう
指導すること。
(5) 作業手順を徹底し作業の適正化を行うために作業者に対する安全教育を計画的に実施すること。
また、作業主任者に対する能力向上教育、経営首脳者に対する安全教育を推進すること。
(6) 作業開始前に、機械、安全装置及び付属設備を点検すること。また、少なくとも1年以内毎に1
回、定期に機械、安全装置及び付属設備を点検し、結果を記録・保存するとともに、異常を認めた
場合は、補修等の必要な措置を講じること。
別添1
基発第520号の3
平成10年9月1日
中央労働災害防止協会
建設業労働災害防止協会 の長殿
労働省労働基準局長
木材加工用機械災害防止総合対策及び推進運動の実施について
労働基準行政の推進につきましては、日頃より格別の御配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。
木材加工用機械災害防止対策については、これまで3次にわたり木材加工用機械災害防止総合対策を推
進してきた結果、昭和54年の総合対策開始時と比較して木材加工用機械による休業4日以上の死傷者数
は半数以下に減少したものの、今なお死傷者数は8千人強を数え、身体障害の残る災害の発生する割合も
依然として高い状況にあります。
この原因として、歯の接触予防装置がない、又は無効にしているなどの安全装置の設置状況に問題があ
る、木材加工用機械作業主任者が選任されていない、又はその職務が徹底されていない等の基本的な安全
対策がいまだ定着していない状況が見受けられるところです。
このため、引き続きこれらの事項について重点的に是正を図ること等を内容とする木材加工用機械災害
防止のための総合的な対策を推進する必要があります。ついては、別添1<略>のとおり新たに木材加工
用機械災害防止総合対策を策定しましたので、貴団体におかれてはその推進に御協力いただくとともに、
関係事業場等の自主的な活動により木材加工用機械災害防止対策の一層の推進を図るため、別添2<略>
の実施要綱に基づき木材加工用機械災害防止対策推進運動の実施をお願い申し上げます。
別添2
基発第520号の4
平成10年9月1日
林業・木材製造業労働災害防止協会 の長殿
労働省労働基準局長
木材加工用機械災害防止総合対策及び推進運動の実施について
労働基準行政の推進につきましては、日頃より格別の御配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。
木材加工用機械災害防止対策については、これまで3次にわたり木材加工用機械災害防止総合対策を推
進してきた結果、昭和54年の総合対策開始時と比較して木材加工用機械による休業4日以上の死傷者数は
半数以下に減少したものの、今なお死傷者数は8千人余りを数え、身体障害の残る災害の発生する割合
も依然として高い状況にあります。
この原因として、歯の接触予防装置がない、又は無効にしているなどの安全装置の設置状況に問題があ
る、木材加工用機械作業主任者が選任されていない、又はその職務が徹底されていない等の基本的な安全
対策がいまだ定着していない状況が見受けられるところです。
このため、引き続きこれらの事項について重点的に是正を図ること等を内容とする木材加工用機械災害
防止のための総合的な対策を推進する必要があります。ついては、別添1<略>のとおり新たに木材加工
用機械災害防止総合対策を策定しましたので、貴団体におかれてはその推進に御協力いただくとともに、
関係事業場等の自主的な活動により木材加工用機械災害防止対策の一層の推進を図るため、別添2<略>
の実施要綱に基づき木材加工用機械災害防止対策推進運動の実施をお願い申し上げます。
特に、総合対策中の教育実施機関としての計画的な教育の実施方よろしくお願い申し上げます。
別添3
基発第520号の5
平成10年9月1日
別記の団体の長 殿
労働省労働基準局長
木材加工用機械災害防止対策推進運動の実施について
労働基準行政の推進につきましては、日頃より格別の御配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。
木材加工用機械災害防止対策については、これまで3次にわたり木材加工用機械災害防止総合対策を推
進してきた結果、昭和54年の総合対策開始時と比較して木材加工用機械による休業4日以上の死傷者数
は半数以下に減少したものの、今なお死傷者数は8千人余りを数え、身体障害の残る災害の発生する割合
も依然として高い状況にあります。
この原因として、歯の接触予防装置がない、または無効にしているなどの安全装置の設置状況に問題が
ある、木材加工用機械作業主任者が選任されていない、又はその職務が徹底されていない等の基本的な安
全対策がいまだ定着していない状況が見受けられるところです。
このため、引き続きこれらの事項について重点的に是正を図ること等を内容とする木材加工用機械災害
防止のための総合的な対策を推進する必要があります。このため、別添<略>のとおり新たに木材加工用
機械災害防止総合対策を策定しましたので、貴団体におかれても、本総合対策の趣旨を御理解いただき、
会員事業場に対する本総合対策の周知指導等について、格別の御協力をお願い申し上げます。
別添4
基発第520号の6
平成10年9月1日
全国木工機械工業会
日本電機工業会 の長殿
労働省労働基準局長
木材加工用機械災害防止総合対策の実施協力について
労働基準行政の推進につきましては、日頃より格別の御配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。
木材加工用機械災害防止対策については、これまで3次にわたり木材加工用機械災害防止総合対策を推
進してきた結果、昭和54年の総合対策開始時と比較して木材加工用機械による休業4日以上の死傷者数
は半数以下に減少したものの、今なお死傷者数は8千人余りを数え、身体障害の残る災害の発生する割合
も依然として高い状況にあります。
この原因として、歯の接触予防装置がない、または無効にしているなどの安全装置の欠陥が依然みられ、
それに起因する災害が半数近くを占めていること、また構造規格等に適合していない機械の製造も一部に
みられることから、機械及び安全装置のより一層の安全化を促進する必要があります。
今般、木材加工用機械災害防止のための指導を重点的に行うために、別添のとおり新たに木材加工用機
械災害防止総合対策を策定したところですが、特に、本総合対策においては、メーカー(木材加工用機械
製造事業者)における機械及び安全装置の安全化の積極的な取組みを通じて、ユーザー(木材加工用機械
使用事業場)における災害防止対策の一層の推進が図られることを主眼としております。
ついては、貴団体におかれては、本総合対策の趣旨を御理解いただいたうえ、特に第1の1及び7並び
に第2の2の事項に関し、会員事業場に対する周知及び指導について格別の御協力をお願い申し上げます。
別添
平成10年9月
労働省労働基準局
木材加工用機械災害防止総合対策
木材加工用機械による災害防止対策については、過去3次にわたり木材加工用機械災害防止総合対策を
推進してきたところである。
その結果、第一次の対策を開始した昭和54年当時と比較して木材加工用機械による休業4日以上の死傷
者数は半数以下に減少したものの、今なお死傷者数は年間8千人余りを数え、身体に障害の残る災害が発
生する割合も依然として高い状況にある。
これら労働災害の発生状況を見ると、歯の接触予防装置等が設けられていない又はこれを有効に保持し
ていない、木材加工用機械作業主任者が選任されていない又はその職務が徹底されていない等の基本的な
安全対策がいまだ定着していない状況が見受けられるところである。このため、引き続きこれら基本的事
項について定着を図ること等を重点とする木材加工用機械災害防止のための総合的な対策を推進する必要
がある。
このため労働省においては、次のとおり新たな木材加工用機械災害防止総合対策を策定し、その推進を
図るものとする。
記
第1 重点事項
木材加工用機械(以下「機械」という。)の災害を防止するためには、製造から使用に至る各段階で
効果的な対策を推進させることが重要である。
このため、総合対策においては、次の事項を重点的に実施することとし、製造事業者(以下「メーカ
ー」という。)、使用事業者及び関係団体が具体的に実施すべき事項を第2に掲げるものとする。
1 機械災害防止に配慮した機械の設計及び製造を促進すること。
2 適正な安全装置の設置及び有効保持を徹底すること。
3 木材加工用機械作業主任者(以下「作業主任者」という。)及び第2の1の(1)ロに示す安全確認者
の選任及び職務の徹底を図ること。
4 定常作業及び清掃、点検、修理等の非定常作業における作業手順を定めるとともに、安全教育の実
施により作業の適正化を徹底すること。
5 木造家屋建築工事業等における機械災害防止対策の徹底を図ること。
6 第2の3の(1)に示す木材加工用機械災害防止対策推進運動の実施等により、自主的な活動の徹底
を図ること。
7 次のガイドライン(以下「丸のこ盤ガイドライン等」という。)の周知及び徹底を図ること。なお、
イ及びロは今般改定されたものであること。
イ 丸のこ盤の構造、使用等に関する安全上のガイドライン(平成10年9月1日付け基発第521号
「丸のこ盤の構造、使用等に関する安全上のガイドライン」の別添1、以下「丸のこ盤ガイドライ
ン」という。)
ロ 帯のこ盤の構造、使用等に関する安全上のガイドライン(同上別添2、以下「帯のこ盤ガイドラ
イン」という。)
ハ 手押しかんな盤等の構造、使用等に関する安全上のガイドライン(平成6年10月24日付け基発第
656号「手押しかんな盤等の構造、使用等に関する安全上のガイドライン等の策定について」の別
添1、以下ニ及びホも併せて「手押しかんな盤ガイドライン等」という。)
ニ 面取り盤の構造、使用等に関する安全上のガイドライン(同上別添2)
ホ ルーターの構造、使用等に関する安全上のガイドライン(同上別添3)
第2 実施事項
1 事業場の実施事項
(1) 安全管理体制の充実
経営首脳者に対し、安全管理者、安全衛生推進者及び次に掲げる者の選任等により安全管理体制
を整備し、それらの者の責任と権限の明確化及び職務の徹底を図ること。その際、機械の安全点検
の実施及びその実施状況の確認の体制にも留意すること。また安全委員会等を定期的に開催し機械
災害防止対策等について審議事項とするなどその有効な活用を図ること。
イ 作業主任者の選任
作業主任者の選任を要する事業場においては、その選任及び職務遂行を徹底すること。
ロ 安全確認者の選任
作業主任者の選任を要しない事業場においては、次に定める職務を行う「安全確認者」を選任
し、その職務を実施すること。なお、安全確認者は、木材加工用機械作業主任者技能講習を修了
した者が望ましいこと。
(イ) 機械を取り扱う作業の指揮
(ロ) 適正な安全装置及び治具・工具の使用の確認
(ハ) 安全点検の実施及びその実施状況の確認
(ニ) 立入禁止措置の確認
ハ 職務の徹底
作業主任者及び安全確認者については、これらの者の氏名及び職務内容を作業場に掲示し周知
すること。点検結果表等により職務の実施状況を記録すること並びに機械の台数等に対応した人
数を選任することにより職務の徹底を図ること。
ニ 作業主任者技能講習修了者の活用
自動送材車式帯のこ盤等の大型の機械で、共同作業を必要とする作業においては、作業主任者
の選任要件に該当しない場合であっても、作業主任者技能講習修了者が作業指揮を行うよう努め
ること。
(2) 機械の安全化
イ 機械の安全性の向上
次により、機械の安全性の向上を図ること。
(イ) 機械作業に従事する労働者(以下「作業者」という。)が誤操作を行っても作業者の安全
が確保される本質安全化対策を講じた機械の導入を図ること。
(ロ) 機械に自動送り装置を設置する等による作業の自動化、合板・板材の切断作業におけるテ
ーブル移動丸のこ盤の使用等作業に適した専用機の導入及び自動制御木材加工用機械の導入
等を促進すること。
ロ 安全装置の設計及び有効保持の徹底
機械については、歯の接触予防装置、反ぱつ予防装置、覆い等の安全装置及び労働安全衛生規
則第127条第1項ただし書の治具又は工具(以下「安全装置等」という。)の取付け又は使用を次
に定める方法などにより徹底すること。
(イ) 作業の内容や作業場のレイアウト等を見直し、機械を専用と汎用に区別して使用すること
により安全装置の調整頻度の低減化を図ること。
(ロ) 小物加工等の作業を行う場合には、材の形状、加工方法等に応じた複数の適切な安全装置
等を備えておき、材の形状、加工方法等に応じて適切な安全装置を選択して使用すること。
ハ 機械の種類別対策
機械の種類別により次の措置を講じること。
(イ) 丸のこ盤
丸のこ盤による災害は、歯の接触予防装置の未使用等によるものが多く発生していること
から、歯の接触予防装置は法令に適合するものとすることはもとより、特に、丸のこ盤ガイ
ドラインの第1の2の(21)の構造に適合するものを導入し、第1の3の使用基準の遵守を図
ること。
また、携帯用丸のこ盤については、反ぱつを予防するため割刃の付いたものを使用するこ
とが望ましいこと。特に携帯用丸のこ盤をスタンドを用いて作業床等に設置して使用する場
合には、安全装置が法令に適合するものとすることはもとより、丸のこ盤ガイドラインの第
2の2の(2)の反ぱつを予防するための割刃を備え、その使用を徹底すること。
さらに、化粧板の切削、小物加工作業等で、作業の性質上丸のこ盤ガイドラインの第1の
2の(21)のイからニの規定による歯の接触予防装置の使用が困難なときは、第1の2の(21)
のホにより安全を確保すること。
(ロ) 帯のこ盤
帯のこ盤による災害は、送りローラー、自動送材車と帯のこ盤との間等にはさまれる災
害が発生していることから、安全装置は法令に適合するものとすることはもとより、特に
帯のこ盤ガイドラインの2―1の(4)及び(5)の送りローラー又は2―2の自動送材車に関する
基準に適合するものを導入し、3の使用に関する基準を徹底すること。
(ハ) かんな盤、面取り盤及びルーター
かんな盤、面取り盤及びルーターによる災害は、歯に接触したことによるものが多いこ
とから、刃の接触予防装置は法令に適合するものとすることはもとより、特に手押しかん
な盤ガイドラインの2の(6)の構造に適合する刃の接触予防装置を導入し、3の使用に関
する基準の遵守を図ること。
(3) 作業の適正化及び安全教育の実施
イ 作業の適正化
次により作業の適正化を図ること。
(イ) 機械、材料等に応じ、あらかじめ定常作業及び非定常作業についてそれぞれ作業手順を定
め、作業主任者及び安全確認者を通じ、作業者に定期的に周知徹底すること。
特に、機械の清掃、点検、修理等の非定常作業を行う場合には、当該機械の運転停止、起
動装置の施錠、表示板の設置等に関する作業手順を定めるとともに、当該作業手順に従った
作業を行うよう指導すること。
(ロ) 小物加工等の作業においては、作業内容に応じ、治具又は工具を使用すること。
また、長尺材、幅広材等の機械テーブルと比較して過大な材を加工する場合には、補助テ
ーブル、ローラーコンベヤー等を使用すること。
ロ 教育の実施
作業者、作業主任者、安全確認者及び経営首脳者に対する安全教育については、平成3年1月
21日付け基発第39号「安全衛生教育の推進について」等に基づき、次より計画的に実施すること。
(イ) 作業者に対する安全教育
作業手順を徹底し、作業の適正化を行うために作業者に対する安全教育は特に重要である
ので、作業者に対し、適正な安全装置の使用、作業手順の遵守等についての安全教育を計画
的に実施すること。特に小物加工等を行う作業者、リッパー、ギャングリッパー及びエジャ
ーを用いる作業者、自動送材車式帯のこ盤の運転を行う作業者等には重点的に実施すること。
(ロ) 作業主任者能力向上教育
作業主任者選任事業場においては、平成3年9月6日付け基発第536号「木材用加工用機
械作業主任者能力向上教育について」に基づき、作業主任者に対する能力向上教育を計画的
に実施すること。
また、安全確認者に対しても作業主任者に準じて行うことが望ましいこと。
(ハ) 経営首脳者に対する安全教育
経営首脳者にあっては、3の(2)に示す関係労働災害防止団体が実施する安全教育を受講
すること。
(4) 安全点検の実施
機械等の安全性と機能の保全のため、安全点検の実施者及びその実施状況の確認者を明確化し、
安全点検を徹底させること。
イ 作業開始前の点検
作業開始前に、機械、安全装置及び付属設備を点検すること。
ロ 定期検査
少なくとも1年以内毎に1回、定期に、機械、安全装置及び付属設備を点検し、結果を記録・
保存するとともに、異常を認めた場合は、補修等の必要な措置を講じること。
ハ 点検項目等
イ及びロの点検項目等は、丸のこ盤ガイドラインの4、帯のこ盤ガイドラインの4、手押しか
んな盤ガイドライン等の4のそれぞれの点検基準を参考にすること。
(5) 建設業における機械災害防止対策の推進
イ 建設業における元方事業者は、現場等で使用する機械について、次により適正化を図ること。
(イ) 関係請負人の労働者が持ち込む機械について、安全装置の取付けの有無、機能等を搬入時
に確認するなどして、関係請負人が不安全な状態の機械を現場に持ち込まないよう安全管理
を徹底すること。
(ロ) 作業場所の巡視の際には、機械の適正な使用、安全装置の設置及び有効保持について徹底
すること。
ロ 建設店社の木材加工作業場においては、上記(1)から(4)により適正化を図ること。
2 メーカーの実施事項
(1) 安全性に配慮した機械の設計及び製造等
丸のこ盤ガイドライン等の構造に関する基準に適合し、安全性及び作業性に配慮した機械及び安
全装置の設計及び製造を行うこと。
また、取扱説明書等に次の事項を記載する等により、機械災害防止上必要な情報を事業場に提供
すること。
イ 安全装置の有効保持を徹底すること。
ロ 機械、材料等に応じ、あらかじめ定常作業及び非定常作業についてそれぞれ作業手順を定め、
作業者に周知徹底すること。
ハ 機械の清掃、点検、修理等の作業を行う場合には、当該機械の運転停止、起動装置の施錠、表
示板の設置等の措置を講ずること。
ニ 作業開始前に点検を実施するとともに、少なくとも1年以内に1回定期検査を実施すること。
(2) 予見可能な誤操作を作業者が行っても、また機械が故障しても作業者の安全が確保される本質安
全化対策を講じた機械の開発に努めること。
3 関係団体の実施事項
(1) 推進運動の実施
関係労働災害防止団体、業界団体においては、総合対策及び丸のこ盤ガイドライン等の周知、パ
トロールの実施、自主点検の実施、「木工作業点検の日」の普及その他工夫を凝らした自主的な活
動を行うことを内容とする木材加工用機械災害防止対策推進運動(以下「推進運動」という。)を
実施すること。
(2) 安全教育の実施
関係労働災害防止団体においては、昭和51年2月20日付け基発第217号<略>「安全衛生教育
の推進について」に基づき、機械設置事業場の経営首脳者を対象とした安全教育を計画的に実施す
ること。
(3) 災害防止協議会の設置
関係労働災害防止団体、製材業、木材木製品製造業、建具製造業等の業界団体、機械の製造・販
売団体等が主体となって、関係行政機関等を交えて都道府県・地区単位で組織する機械の災害防止
協議会を設け、推進運動をはじめとする機械災害防止対策について協議し、年間計画に基づいた効
果的な安全活動を行うこと。
別記
全国労働基準関係団体連合会
全国中小企業団体中央会
日本経営者団体連盟
日本商工会議所
日本労働安全衛生コンサルタント会
産業安全技術協会
全国木材組合連合会
全国家具工業連合会
日本合板工業連合会
日本建設業団体連合会
全国フローリング工業会
全国建具組合連合会
全国木工機械商業組合
全国建設業協会
全国中小建築工事業団体連合会
建築業協会
全国建設専門工事業団体連合会
プレハブ建築協会
全国建設労働組合総連合