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改正履歴 | ||
基発第413号 平成9年6月2日 |
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都道府県労働基準局長 殿 | ||
労働省労働基準局長 |
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有害牲調査の基準の一部を改正する告示の施行について |
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労働安全衛生法第57条の2第1項の規定に基づき労働大臣が定める基準を改する告示(平成9年労働省告示第67号)は、平成9年6月2日に公布され、平成9年10月1日から適用されることとなった。 今回の改正は、OECD(経済協力開発機構)の化学物質の安全性試験に関する標準的試験法が改正されることに伴い、労働安全衛生法第57条の2に規定する新規化学物質の有害性調査の基準について、国際的整合性を図るため、所要の見直しを行ったものである。 ついては、下記事項に留意の上、その運用に遺憾のないようにされたい。 なお、昭和63年9月16日付け基発第603号の記の第2は、平成9年9月30日を限り廃止する。 |
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記 |
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1 | 改正の要点 | |
(1) | 変異原性試験を用量設定試験と本試験に区分し、それぞれの試験を定義したこと。(第1条の2関係) | |
(2) | 変異原性試験に用いる菌株の種類を追加したこと。(第3条関係) | |
(3) | 被験物質の菌株に対する生育阻害及び被験物質の沈殿の状態に応じ、具体的に被験物質の最高量を定めたこと。(第4条関係) | |
(4) | 変異原性試験において、新たに被験物質の沈殿の状態を確認しなければならないこととしたこと。(第7条第1項関係) |
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2 | 細部事項 | |
(1) | 第2条関係 被験物質の物理化学的性質又は化学構造により適切な試験方法が選択されるべきものであること。 |
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(2) | 第3条関係 「被験物質の性質からみて、これらの菌株以外の菌株を用いて用量設定試験及び本試験を行う必要があると認められる場合」には、例えば、被験物質の化学構造からみて反応性結合基を2以上有し、DNAの鎖間に架橋する可能性がある場合があること。この場合において、DNA損傷修復機能を有する菌株を追加し、試験を実施する必要があること。 |
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(3) | 第4条関係 用量設定試験において変異原性が認められた場合には、本試験においては、用量反応関係が求められるように適切な用量設定を行う必要があること。 |
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(4) | 第5条関係 背景データのない溶媒を用いる場合には、溶媒が菌株及び代謝活性化系に対して影響がないことを説明する資料を添付する必要があること。 |
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(5) | 第7条関係 被験物質の沈殿は、目視により確認されるべきものであること。 |