労働安全衛生規則
第二編 第八章の五 コンクリート造の工作物の解体等の
作業における危険の防止(第五百十七条の十四−第五百十七条の十九) |
労働安全衛生規則
目次
(調査及び作業計画)
第五百十七条の十四 事業者は、令第六条第十五号の五の作業を行うときは、工作物の倒壊、物体の飛来
又は落下等による労働者の危険を防止するため、あらかじめ、当該工作物の形状、き裂の有無、周囲の
状況等を調査し、当該調査により知り得たところに適応する作業計画を定め、かつ、当該作業計画によ
り作業を行わなければならない。
2 前項の作業計画は、次の事項が示されているものでなければならない。
一 作業の方法及び順序
二 使用する機械等の種類及び能力
三 控えの設置、立入禁止区域の設定その他の外壁、柱、はり等の倒壊又は落下による労働者の危険を
防止するための方法
3 事業者は、第一項の作業計画を定めたときは、前項第一号及び第三号の事項について関係労働者に周
知させなければならない。
(コンクリート造の工作物の解体等の作業)
第五百十七条の十五 事業者は、令第六条第十五号の五の作業を行うときは、次の措置を講じなければな
らない。
一 当該作業を行う区域内に当該作業に関係する者以外の者が立ち入ることについて、禁止する旨を見
やすい箇所に表示することその他の方法により禁止すること。
二 強風、大雨、大雪等の悪天候のため、作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業を中
止すること。
三 器具、工具等を上げ、又は下ろすときは、つり綱、つり袋等を労働者に使用させること。
(引倒し等の作業の合図)
第五百十七条の十六 事業者は、令第六条第十五号の五の作業を行う場合において、外壁、柱等の引倒し
等の作業を行うときは、引倒し等について一定の合図を定め、関係労働者に周知させなければならない。
2 事業者は、前項の引倒し等の作業を行う場合において、当該引倒し等の作業に従事する労働者以外の
者(以下この条において「作業に従事する他の者」という。)に引倒し等により危険を生ずるおそれの
あるときは、当該引倒し等の作業に従事する労働者に、あらかじめ、同項の合図を行わせ、作業に従事
する他の者が避難したことを確認させた後でなければ、当該引倒し等の作業を行わせてはならない。
3 第一項の引倒し等の作業に従事する労働者は、前項の危険を生ずるおそれのあるときは、あらかじめ、
合図を行い、作業に従事する他の者が避難したことを確認した後でなければ、当該引倒し等の作業を行
つてはならない。
(コンクリート造の工作物の解体等作業主任者の選任)
第五百十七条の十七 事業者は、令第六条第十五号の五の作業については、コンクリート造の工作物の解
体等作業主任者技能講習を修了した者のうちから、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者を選任
しなければならない。
(コンクリート造の工作物の解体等作業主任者の職務)
第五百十七条の十八 事業者は、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者に、次の事項を行わせなけ
ればならない。
一 作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を直接指揮すること。
二 器具、工具、要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の機能を点検し、不良品を取り除くこと。
三 要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視すること。
(保護帽の着用)
第五百十七条の十九 事業者は、令第六条第十五号の五の作業を行うときは、物体の飛来又は落下による
労働者の危険を防止するため、当該作業に従事する労働者に保護帽を着用させなければならない。
2 前項の作業に従事する労働者は、同項の保護帽を着用しなければならない。